【調査結果】
~米企業ユーザー調査結果メールは仕事に不可欠だが、実際の交渉は会話で■URL 米Pew Internet & American Life Projectがこのほど発表した米国人の電子メール生活に関する調査報告によると、米国人はメールをうまく使いこなし、ファクスなどの他の媒体よりも好ましいと考えていることが明らかになった。 米国での企業生活は、ネットなしにはもう成り立たなくなっている。今回の調査では、インターネット接続環境を持つ従業者の割合は62%に達した。このうちメールを利用するのは98%と、ほぼ全員が業務に電子メールを使用していることが明らかになった。 メール受信状況についても詳細な調査が行なわれた。米国の従業員は、1日平均20通を超える人は23%、50通を超える人は6%いたが、60%は10通以下であった。送信件数では、78%が10通以下であり、20通を超えると回答したのは11%のみであった。メールの処理にかける時間は1日当たり1時間未満と回答したのは73%いた。過去1年間の動きについては、前年比でメール量が増えたと回答したのは48%で、変わらないと回答したのが46%であった。 メールの重要性も増しており「仕事に不可欠」と回答した人が52%と初めて過半数に達した。不可欠と回答していない人でも34%が「まあまあ重要」と回答しており、9割近い人が仕事に必要と感じていることが分かる。なお、メールは、事実の伝達には威力を発揮するといわれているものの、心を伝える手段にはならないということも認識されている。実際、77%が「業務管理に役に立つ」としており、63%が「電話や話をするよりも有効である」と言及する一方で、85%は「実際の交渉は実際の会話で行なうことが必要」と感じている。 業務上ではメールが好まれる一方で、職場を離れると、メールをチェックする頻度はとたんに少なくなる。職場に到着する前に職場のメールチェックをすると回答したのは15%で、職場を離れた後にチェックすると回答したのも26%にとどまった。また、休暇中にチェックすると回答した人は31%にとどまった。 全体として、64%は「電子メールは必要なツール」であると答えるなど、コミュニケーションの環を広げる役割を果たしているが、メールの欠点は新たなストレスの原因であることも指摘された。米国人が電子メールで悩まされているという評価も一部にはあったが、少なくとも職場におけるメールは、概して必要不可欠なツールという認識であり、米国人はすでに、ファクスなどの他の媒体よりも好んで使用しているとの事情が浮き彫りになった形だ。 (2002/12/12) [Reported by Gana Hiyoshi] |
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