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【Internet Week 2002レポート】

来春には24M ADSL本格稼動か
〜「IT業界から見たe-JAPAN:本音トーク」より

■URL
http://www.iajapan.org/iw/iajapanforum2002.html


左から森下氏、藤原氏、高橋氏

 「Internet Week 2002」の一環として開催されている「IAjapan エグゼクティブフォーラム〜どうなる日本のIT!〜」。開催2日目の12月20日は、NTT東日本の森下俊三代表取締役副社長、財団法人インターネット協会(IAjapan)副理事長の藤原洋氏、同副理事長の高橋徹氏による座談会「IT業界から見たe-JAPAN:本音トーク」が行なわれた。

 座談会は序盤に一人ずつの講演があり、次いでフリートークという形で進められた。

 

 講演ではまず森下氏が、NTTのこれまでのブロードバンド戦略を振り返ったうえで、11月末に発表した今後5年間の構想「光新世代ビジョン」について解説。「これまでのビジョンはすべてインフラ寄りだったが、今回のモデルで初めて人間がどう行動するかを打ち出している」と述べた。ビジョン自体は5年先の2007年をイメージしたものだが、登場した要素の一部はすでに使われ始めていて、インターネットと電話のよさを両方生かす形になるという。

 今後のインフラ戦略については「NTTとしては光化していくべきという姿勢は変わらない」としながらも、普及に時間がかかる現状を認め、「現在のメタルを生かして高速化していかないとIT革命が進まない。若干の二重投資を覚悟して、ADSLも積極的にやっていく」と発言。ADSLでは高速化が急速に進み、来春には16Mbpsか24Mbpsが出るのではないかという一方で、回線速度を出せる距離については、7km前後までの長延化は考えているという。

 ただ、進歩が急速なため、「キャリアとしては設備投資が大変なことに加え、お客さんもどれを入れていいのか分からない面もある。また長延化を図っても、数百Kbps止まりのエリアもあるため、そうした遠くの方からの苦情も出てくるだろう」と、対応に苦慮している様子をうかがわせた。なおBフレッツについては、今年度末にはほぼすべてのエリアをカバーできる方向という。またADSLとCATVを併せると1年後に1,000万世帯は充分超えられるとし「光は1年後に150万世帯くらいに持っていきたい」と述べた。

 フレッツサービスの広域化(地域IP網の県間接続)については、認可の方向で進んでいる現状を踏まえ、NTT東日本としては「3月から開始したい」との意向を述べた。「1箇所に接続すれば東日本の中すべてがつなげられ、自分でバックボーンを作れないISPや企業にメリットが大きい」ほか、フレッツオフィスやフレッツグループアクセスなどのユーザーにも大きなメリットがあるという。一方、無線LANサービス「Mフレッツ」については「ビジネスモデルにもっていくのがなかなか難しい」面があり、2003年度はどのようにビジネス拡大を図るかが課題とした。


 次いで藤原氏が、先日行なわれた「Asia Pacific Broadband Summit 2002 Tokyo」を踏まえ、韓国を中心としたブロードバンド事情を解説した。まず「韓国でブロードバンドが進んでいるといっても、急速に伸びたのは去年から今年にかけて」(藤原氏)と述べ、この10月にブロードバンドユ−ザーが1,000万人を超えたと発表。「1,000万人を超えるとビジネスが成り立ってくる」面があり、それを裏付けるように、韓国では今年ブロードバンドコンテンツで儲かっている企業が出始めたという。今年の韓国のブロードバンドコンテンツ市場は約800億円で、3年後は約3,000億円に達する見込みだ。また今年は韓国のポータルサイトのコンテンツ収入が広告収入を上回る状況も見られたという。さらにブロードバンドになって、インターネットの利用で情報検索の割合が減り、エンターテインメントコンテンツが増えたと説明。また教育関連コンテンツも増え、今年約200億円の市場になり、「教育市場はブロードバンドで今後期待できる」としている。

 日本については、「ISPの帯域の約7割が1Mbps台になっている」と指摘。ブロードバンドユーザーがナローバンドの4倍ほどインターネットに時間を使っている状況があり、時間と閲覧ページ数を合わせた場合、全体の2割のブロードバンドユーザーが、残りのナローバンドユーザーより利用率で上回るという。

 また日本のブロードバンド市場の今後については、安易な価格競争に走らず、キラーコンテンツのヒット順序を考えるべきとして、「企業・電子政府向けのブロードバンド市場を育てていくべき」と述べた。韓国ではテレビとインターネットの利用時間がほぼ同じになってきた状況があり、「日本でもこの2つは拮抗する」と見て、放送とインターネットの融合は必須になっていくだろうと語った。


 高橋氏は、「eJapan計画が始まって2年経って、政府には目標値をクリアできそうという認識があるが、使っている側としてはどうか?」と疑問を投げつつ、「森下さんの話を聞いていても思ったが、政府に頼らず民間でできるという認識が出てきた」と述べた。

 IT戦略で最初の目標値がクリアできたとした場合、次の局面で何が必要かは、「IT戦略で日本の底上げができるなら、地域のIT戦略の底上げになるべき」と発言。明治国家が作った枠組みをいまだに引きずっている日本の社会構造を、IT戦略と革命を使って地域から変えていくべきとの見方を示した。

 また「アジアと日本との関係も変えていかないと。アジア諸国と韓国・中国・日本で、最大の市場は中国。ブロードバンド先進国では韓国。では日本はどうやっていくべきか?」と発言。日本は二国間協定ばかりやっているが、多国間協定をきちんとやっていくべきとした。その上で、韓国・中国のインターネット協会と共同で、11月に「Internet Alliance of CJK」(CJKはChina・Japan・Koreaの略)を結んだと発表。アジアのインターネット推進で協力していく体制を表明した。


 フリートークでは、高橋氏が「NTT分割のときに、当初はサービスレイヤーごとの分割になる予定が東西の形になったため、大変な矛盾を抱えることになった。それを超えて新しい価値を生み出し、「光新世代ビジョン」という明日に向かうビジョンを打ち出してくれたのは嬉しく思う」と発言。森下氏もこれを受け、「再編で現状ではいろいろな矛盾を抱えている。電話からIPに変わっていくのは日本の構造改革と同じで、例えば“IPに県間ってなんだ”など、さまざまなところでハレーションを起こしている。そこで起きる矛盾をどう整理するかは常に課題。また東西で12万人の社員についての問題もある。長い間かけて作られたものを壊すことはいろいろな影響が出るが、あと3年ほどかかって変わっていく形になってきたと見ている」と述べた。

 一方、地域IP網の県間接続について、「長距離をやっているNTTコミュニケーションズとの関係はどうなるのか」(高橋氏)という問いには、「NTTコミュニケーションズとNTT東西の仕切りが重なってきたのはある面では事実。ただ“競合するから1社にする”のもまた独占になる。あくまで私的な観点だが、競合しながらでもやっていかざるを得ないのでは」(森下氏)との見方を示した。その一方で、キャリア間の競争について「キャリアは値段・品質を含めて安定したものである必要がある。ADSLのように次々と価格やスピードの競争をやると機器を納めるメーカーも大変だし、過当な競争を行なった結果、米国のようにADSL事業者として撤退する企業が出てくるのでは」(森下氏)と懸念した。

 一方、藤原氏は「IPになったらNTTも12万人も要らなくなるのでは? 気になっているのは学校インターネットで、学校に回線は入ったけれど実際に使えるのは職員室だけというケースが非常に多い。各教室に回線を導入したり、学校にネットワーク管理者を置くのは非常に大変だが、ここでNTTの人材が使えるのはないか」と提案。森下氏も「よく言っているのは“IPは手間がかかる”ということ。電話ではできなかったことをIPで実現していくために、地域のお客さんに合わせたものやサービスを提供していく必要がある。今後は地域コミュニティ作りが社会的に重要になってくるが、学校を含めたコミュニティ作りの中で、NTTの地域会社や年配のスタッフが活躍できるところも多いと思う」と述べた。

(2002/12/20)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]

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