【業界動向】
「Googleは反トラスト法に違反」と米国のアフィリエイト業者が告発の準備■URL 米国でアフィリエイトマーケティングを使ったショッピングモールを運用しているChamberland Enterprises社とIC Advertising社は、「Googleがその独占的な地位を利用してアフィリエイト業者を葬り去ろうとしている」として、反トラスト法の適用を求める活動している。Chamberland Enterprises社代表のEddie Chamberland氏は、現在この訴訟を担当してくれる弁護士事務所を探している。 Chamberland氏のサイトは典型的な、しかし模範的なアフィリエイト業者のもので、アフィリエイトマーケティングに必要なリンク手法以外はほとんど使用していない。例えば、主要サイトに何千ものリンクを張ってサーチエンジンでの評価を上げようとする行為などは行なっていない。こうした結果としてChamberland氏のサイトは最近までアフィリエイトショッピングモールとして成功を収めてきたという。 このサイトの評価が下がった理由として、同氏はGoogleが意図的にアフィリエイト業者をブラックリストに登録しているからであると主張し「Googleはインターネット上のサーチエンジントラフィックの90%以上を占める独占企業である。今や独占企業であることの悪がGoogleの検索結果に表れ始めており、彼らは競争を違法に除去するためにかつては人気があったサイトを手動でブラックリストに登録し始めている」と主張している。 Chamberland氏はこの主張の根拠としてGoogleのガイドラインを挙げている。その中には「独自のコンテンツがないか、あるいは少ないアフィリエイトプログラムのようなアプローチを避けるように」と明記されている。Chamberland氏の主張のように手動でアフィリエイトサイトを除去しているかどうかは別として、アフィリエイトプログラムが機能しない方法でGoogleが運用されているのは確かなようだ。 Chamberland氏は、Googleがアフィリエイトマーケティングを除去したい理由として、広告主がアフィリエイトマーケティング業者を通さずに直接Googleや他の主要なサーチエンジンであるYahoo!、AOLなどを通して広告を出すようにするためだと主張している。さらに「Googleの独占的な地位は、全くの偏見に基づいて誰がWebでビジネスを行なうことができるのかを選び取るだけの力を彼らに与えている」と指摘している。またChamberland氏は訴訟の対象となる企業としてGoogle以外にもYahoo!の名前を挙げている。 Googleの検索結果については、以前にもSearchking社がGoogleによって意図的に表示位置を1位から20位以下へと下げられたとしてGoogleを提訴している。この訴訟が始まってからSearchkingの表示位置は1位に戻ったが、訴訟はそのまま継続されている。GoogleはSearchkingの表示位置が元に戻った理由について公式にはコメントしていない。 (2002/12/26) [Reported by 青木 大我 (taiga@scientist.com)] |
|