【業界動向】
ソフトバンクBB、ITU-TにAnnexC廃止を提案へ
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ソフトバンクBBは、現地時間の20日からスイスのジュネーブで開催する国際電気通信連合の電気通信標準化部門(ITU-T)の会合において、AnnexCを廃止する内容の提案を行なう。
AnnexCはISDNが広く普及した日本国内の事情に合わせ、ISDNとの干渉を少なくするために策定された規格。NTT東西、アッカ・ネットワークス、イー・アクセス、T-com、各地の電力系通信事業者が提供するADSL回線など多数の事業者が採用する。一方、AnnexAは、Yahoo! BBやJANISなど一部の事業者が採用しているが、Yahoo! BBで使われているため、加入者数ではかなりの数を占める。
ソフトバンクBBは以前より、AnnexAでもISDNとの干渉が大きな影響を与えないことを主張。世界で広く使われ、自社の「Yahoo! BB」で採用しているAnnexAの優位性を強調してきた。
通常、ITU-Tへの提案は情報通信審議会のITU-T部会で関係者間で事前に調整している。今回の提案は、2002年12月24日に行なわれたITU-T部会に提出したものと異なるものをソフトバンクBBが提出しようとしたため、17日には総務省が提案をやめるよう行政指導を行なおうとするなど直前まで調整が行なわれた。その結果、ソフトバンクBB側が提案に「合意がされていない」といった注釈を付け加えた上で、予定どおりAnnexC廃止の提案を行なうという。
(2003/1/20)
[Reported by 正田 拓也]
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