【新技術】
~公開鍵暗号とJava Cardを搭載し、高機能と高セキュリティを両立
松下電器、住民基本台帳カード仕様準拠の非接触ICカード用システムLSIを開発
■URL
http://matsushita.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn030120-3/jn030120-3.html
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新開発LSIのイメージ
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松下電器産業株式会社は、電子政府・電子自治体向けに、Java Cardベースで住民基本台帳カード仕様に準拠する非接触ICカード用システムLSIを開発した。住民基本台帳カード仕様に準拠し、なおかつJava Cardを搭載するのは業界初。
住民基本台帳カードは、8月より交付開始される住民基本台帳法に基づいて、住民の請求により市町村長が交付する本人確認情報(氏名や住民票コードなど)が記録されているカード。自治体などではこのカードを利用して、住居地以外での住民票発行や、転入転出手続の簡素化を図るなどの多様な公共サービスを提供することを検討している。その用途目的から、高いセキュリティと多様性が求められており、非接触型のICカードが注目されていた。
このカード用LSIは、住民基本台帳カード仕様に完全準拠し、多様なアプリケーション展開が可能なJava Cardを搭載した初めてのケースとなる。また、国際標準ISO/IEC14443タイプBの非接触インターフェイスにも準拠している。松下電器独自の32ビットCPUと32KB不揮発性メモリ、暗号コプロセッサを1チップに搭載しており、最大転送速度212kbpsと低消費電力を実現している。
セキュリティ面では、電子署名法に適合した公開鍵暗号RSA/楕円暗号に対応しており、相互認証手順や署名・検証の機能をカード内部で実行することができる。内部で実行するため、秘密鍵がカード外に露出することがなく高いセキュリティを保持できるという。また、アプリケーション面では、Java Cardを搭載しているためアプレットをダウンロードすることでカードに新しい機能を追加することができる。
(2003/1/21)
[Reported by otsu-j@impress.co.jp]
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