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【IP電話】

ZTV、NTT ComとKDDIを採用したIP電話サービス。相互接続も予定

■URL
http://www.ztv.co.jp/zwave/zphone/

Z-PHONEのサービスイメージ

 三重県のCATV事業者であるZTVは、一般加入電話へ通話できるIP電話サービスを4月から開始、3月3日より申し込みを受け付けると発表した。VoIP基盤ネットワークはNTTコミュニケーションズ(NTT Com)とKDDIを採用、どちらの回線であってもユーザー同士は無料で通話できるという。Z-PHONEの月額料金はインターネット接続料金に加えて500円。

 ZTVは2002年5月よりユーザー同士が無料で通話できるIP電話サービス「Z-PHONE」を提供しており、今回のサービスはこのZ-PHONEを利用し、一般加入電話への通話が可能になるというもの。ユーザーにはVoIP機能を搭載した専用モデムと「050-7000-XXXX」というIP電話専用の番号が用意され、日本国内は全国一律3分8円、Z-PHONE加入者同士であれば無料で通話できる予定だという。

 Z-PHONEではVoIP基盤ネットワークとしてNTT Comを採用しているが、4月のサービス開始時に合わせ、KDDIともVoIP基盤ネットワークの接続を行なう。これによりZ-PHONEという1つのサービス内にVoIP回線事業者が2つ存在することになるが、ZTVではどちらの回線であってもサービス内容に変わりはなく、Z-PHONE加入者同士の無料通話も提供する方向だという。また、すでに試験サービスを開始しているOCN、So-net、@niftyといったプロバイダーや、他CATV事業者のIP電話サービスとも相互接続を予定しており、異なるプロバイダーとも無料通話が可能になる見込みだ。さらには携帯電話・PHS、国際電話への発信サービスも早急に進めていく予定だという。

 サービスの対象はZTVのCATV会員で、月額料金は従来のZ-PHONEから据え置きとなる500円。インターネット接続サービスを利用しているユーザーは既存のモデムをVoIP機能内蔵モデムと交換する。また、サービスの利用にあたってユーザー宅での工事が必要で、工事費用は5,000円からとなっている。

 2002年秋頃からIP電話サービスはプロバイダー各社から相次いで発表されているが、NTT ComやKDDIといった異なるVoIP回線を採用したIP電話サービスの相互接続は1つの大きな課題とされており、同じプロバイダーに加入していてもIP電話サービスのメニュー次第では互いに通話できない可能性があった。今回のZTVの発表は異なるVoIP回線でも相互接続に対応するという方向性を具体的に打ち出しており、IP電話の本格的な普及に向けて、障害をひとつ乗り越えたといえる。

(2003/1/21)

[Reported by 甲斐 祐樹]

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