【ドメイン】
「Web Based Navigation」によるIDN対応は問題あり
VeriSign GRSのDNS拡張についてIABが結論
■URL
http://www.icann.org/announcements/advisory-27jan03.htm
IAB(Internet Architecture Board)は25日、米VeriSign GRSが国際化ドメイン(IDN)へ対応するためにとり入れたDNSの機能拡張には問題があるとの結論を出した。IABに対してアドバイスを求めていたICANNが27日、IABからの回答を公表した。
問題となっているのは、VeriSign GRSがレジストリとして管理している.comと.netで、「日本語ドメイン名.com」などのIDNによるWebアクセスを実現する「Web Based Navigation」というシステム。IDNと思われる非ASCII文字列でクエリーがあった場合、DNSサーバーは「名前が存在しない」と回答を返すかわりに、VeriSign GRSが運営する「Web Navigation Servers」に誘導してしまう仕組みである。1月3日から稼働しているが、DNSの一貫性を損なうという懸念が持ち上がっていた。
IABではこの拡張機能について、DNSの重大なプロトコルエラーを含んでおり、DNSSECの発展を阻害するなどの問題点を指摘。また、DNSの名前解決の仕組みとアプリケーションベースのサーチシステムを混ぜ合わせているとしており、このようなサービスはレジストリがDNSで提供すべきものではないという考えだ。
IABでは、.comと.netのDNSサーバーをDNSプロトコルで定められた仕様に戻すのが望ましいと結論。回答を受けたICANNでは、VeriSign GRSに対応を求めたとしている。
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(2003/1/28)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]
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