【業界動向/セキュリティ】
総務省、Slammerウイルスにより 情報セキュリティ対策強化へ
■URL
http://www.soumu.go.jp/s-news/2003/030210_2.html
総務省は1月のSlammerウイルス被害に関する韓国への訪問調査結果を発表、これに伴ない今後の情報セキュリティ対策強化を行なう方針を明らかにした。
訪問調査は2月6~7日に実施されたもので、韓国情報通信部との意見交換や情報収集などを行なった。この結果、Slammerウイルスが急速に広がった背景には、韓国のブロードバンド普及率の高さや、サーバーのすべてのポートを原則オープンに設定する傾向がある点、また違法コピーの存在やコスト増への懸念などからパッチを当てていないSQLサーバーが多く存在するなどの状況があることを指摘している。またこの訪問中に、Telecom ISAC(Information Sharing and Analisys Center、業界ごとに設置する情報セキュリティ支援組織)の相互間連携をはじめとして、インターネットの安全性・信頼性確保に向けた日韓の連携強化を行なうことで合意している。
総務省ではこれに併せ、情報セキュリティ対策の充実・強化に向けた今後の取組み強化を発表した。具体的には、まず2月中をめどに情報セキュリティに関する調査研究会を設置。今回の韓国現地調査の成果も踏まえたうえで、今後の情報セキュリティ政策のあり方について検討を行なっていく。今年6月までに結論を取りまとめ、2004年度以降の情報セキュリティ政策の展開に積極的に反映させる方向だ。さらに2002年7月にISP事業者などを中心として設立されたセキュリティ団体「Telecom-ISAC Japan」への活動支援を検討するほか、総務省サイト内に情報セキュリティサイトを今年3月までに開設、周知啓発を図るといった項目を挙げている。また電気通信事業者協会などISP関連事業者団体に対し、各ISP事業者における情報セキュリティ対策の一層の強化・充実を要請する働きかけも行なっていく。
(2003/2/12)
[Reported by aoki-m@impress.co.jp]
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