【P2P/ソフト】
P2Pで音楽をコピーせずに“貸す”ソフト~米Woodstock
■URL
http://woodstocksystems.com/release-2-11-2003.html
米Woodstockは11日、P2P技術を利用して、音楽ファイルをコピーせずに“貸す”ことのできるソフト「Woodstock
Personal Digital Server(PDS)」を発表した。同社では、このシステムを特許出願中だ。
このソフトでは、P2Pネットワークを使って友人や家族と音楽ファイルを共有し、ストリーム再生で聞くことができる。再生されたデータは、再生後に自動的にメモリーから消去される。ファイルそのもののダウンロードができないので、コピーが不可能というわけだ。
一般的なP2Pファイル交換ソフトでは、友人同士が音楽ファイルを「貸し借りする」という名目でファイル交換が行なわれているものの、実質的にはファイルをダウンロードし複製する。この結果、無制限に音楽を聴くことが可能で、借りた相手に「返す」必要すらない。レコード業界では、この行為を「盗み」として厳しく指摘している。ただし、Woodstockのシステムも現行法に照らし合わせて合法であるかは試されておらず、議論が起こる可能性が残されている。
Woodstockの共同創設者でCEOであるJim Hoffman氏は「Woodstock PDSは音楽ファンによって、音楽ファンのために設計されたもの。Microsoft、RealNetworksやMusicMatchのように自分の企業アジェンダに焦点が当てられているだけの既存のメディアプレーヤとは異なっている。これは、デジタルメディアがコンシューマーに約束したものをもたらし、同時にアーティストの権利に敬意を払うものだ」とコメントした。
Woodstock PDSはWindows 98SE以上で動作し、Standard Versionは無償で配布される。また、Professional VersionはCDのリッピングと書き込み機能を搭載している。
(2003/2/12)
[Reported by 青木 大我 (taiga@scientist.com)]
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