【セキュリティ】
攻撃元にまで攻め上がりながら防御する
DDoS攻撃対策システム
■URL
http://www.ntt.co.jp/news/news03/0302/030218.html
日本電信電話株式会社(以下、NTT)は18日、「分散サービス停止攻撃(DDoS攻撃)」からネットワーク全体を守るDDoS対策システム「Moving Firewall(以下、MFW)」の試作品を開発した。これは、同社が2002年11月に策定した「“光”新世代ビジョン」に含まれる次世代ネットワークアーキテクチャーの実現に向けた研究開発の一環で行なわれたもの。
MFWは、攻撃を“点”で防御する従来のDDoS対策ツールとは異なり、攻撃を察知すると複数の攻撃元にまで攻め上りながら、ネットワークに侵入しようとするDDoS攻撃パケットを遮断し、ネットワーク全体の防衛を可能にするシステムだ。
特徴は、ネットワーク全体での“面”での防御と、詳細なトラフィック分析を行なうことにより、従来の“点”による防御では困難だった一般ユーザーのために帯域を確保しつつ、DDoS攻撃を阻止することができる点。
具体的には、MFW専用のソフトウェアを防御対象のWebサイトやサーバーに最も近い装置にダウンロードして攻撃を監視する。攻撃を検出した際には、自動的に攻撃の防御を開始するとともに、攻撃上流のMFW装置に向かって、攻撃パケット識別情報を含むプログラムコードを自動複製し送りつける。この作業を連続して行なうことにより、攻撃元にまで“攻め上って”、DDoS攻撃パケットを防御することができるという。
NTTでは現在MFWの試作品で実験を行なっており、今後はさまざまな挙動を見せるDDoS攻撃の防御の効果を、実ネットワークで検証して行く予定だとしている。
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「Moving Firewall」のイメージ |
(2003/2/18)
[Reported by otsu-j@impress.co.jp]
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