【業界動向】
三菱電機、関電など10社が
「高速電力線通信推進協議会」設立
三菱電機、関西電力など10社は3日、「高速電力線通信推進協議会」を1日付けで設立したと発表した。電力線通信(Power Line Communication:PLC)の高速化のネックとなっている漏えい電波の技術基準などの検証を進め、国内における高速PLCの早期実用化を目指す。
現在、国内では10kHz~450kHzを使う低速なPLCシステムが認められているが、高速化を図るためにより高い周波数帯(2MHz~30MHz)の開放を求める声があがっていた。ただし、その際に電力線から漏えいする電波が既存の無線システムに影響があるとして、総務省の研究会でも検討された結果、規制緩和が見送られた経緯がある。
協議会で検討するのは、1)漏えい電波のレベルなどに関する技術基準、2)漏えい電波の抑制技術などの実用化手段、3)既存無線システムとの共存方法──など。技術基準については、2003年から国際規格案の策定に取り組むとともに、2004年度以降は国内規格案の策定と提案も予定している。また、高速PLCの普及・啓蒙活動も行なうとしている。
協議会の設立メンバーはPLCモデムメーカーが中心で、2社のほかにきんでん、住友電気工業、日立製作所、富士通、本多エレクトロン、松下電器産業、松下電工、ラインコムが参加。武蔵工業大学の徳田正満教授も特別会員となっている。事務局は、社団法人電波産業会内に設置される。
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(2003/3/4)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]
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