【業界動向】
T-Mobile、米FCCが125万ドルの罰金
■URL
http://hraunfoss.fcc.gov/edocs_public/attachmatch/FCC-03-43A1.pdf
米連邦通信委員会はこのほど、独Deutsche Telekomの米子会社T-Mobile USAを、携帯向け緊急番号の改良版であるE911のフェーズIのサービス提供開始が期限までに間に合わなかったとして、総額で125万ドルの罰金を科すことを明らかにした。E911は、緊急番号に通報した携帯電話利用者の番号と場所を100ヤード(約91m)以内の精度で特定するができるようにする技術で、携帯電話会社には開発することが義務づけられている。
E911の米国での規則では、携帯電話会社は、フェースIとして、指定された公衆安全応答地点(PSAP)に関してその地点で緊急電話をかけた電話機から場所および電話番号などの情報を特定することができるか、あるいは、基地局がその場所の情報を受信できるようにすることができるようにすることが要求されていた。この要求を満たす期限は、1998年4月1日か、または指定されたPSAP地点からの有効な要求から6カ月以内のいずれか遅い方となっている。PSAPの要求は、3つほどの要件を満たすことによって有効になるという。
T-Mobile USAは、Deutsche Telekomが買収するまでは、VoiceStream Wirelessと呼ばれており、今回の遅れは、前身からの準備の遅れにも起因するようだ。直接の罰則の発端となったのは、2002年5月のT-Mobile USAによるFCCへの報告。その後2002年10月の報告で、その年の5月から10月までに要求を満たさないPSAPが531カ所あった。うち50カ所はサービスエリア外のもので、120カ所は遅れたものの要求を満たすようになったという。しかし、170カ所はPSAPの設置側の問題で目処が立っていないとし、具体的な状況を説明した上で、この要求は無効であり条件を満たしていないとしたようだ。
しかし、FCC側は結局、450カ所以上のPSAPについての遅れはT-Mobile USA側の意図的かつ反復された違法行為に当たるとして、罰金を科すことに決定した。
(2003/3/10)
[Reported by Gana Hiyoshi]
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