【イベントレポート】
“CATVインターネット=ブロードバンド”という認知向上が急務
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アットネットホームの廣瀬社長 |
アットネットホーム代表取締役社長の廣瀬禎彦氏は、「@NetHomeの今後の戦略」とのテーマで講演を行なった。廣瀬氏は「ブロードバンド接続を行なう事業者のなかで、放送に深く関わっているのはCATVだけだし、e-Japan構想などで求められている“地方の視点”を持っているのも、ブロードバンド事業者ではCATVだけだ。またCATVは初期から地上波と異なる展開だったため、コンテンツと配信(CATV局)が分離している、水平統合型のビジネスをずっと展開している。インターネットにおいても、コンテンツ配信などでこうした特性を活かすことができる」と発言。CATVならではの利点を強調した。また「いくら配信や回線の技術があっても、コンテンツがないとダメともいえ、そういう意味ではCATVには10年、20年の長があると考えている」と述べ、今後も新たなサービスや技術に積極的に取り組む姿勢を表明した。
一方、異色の内容だったのが、「ブロードバンド LOVES ケーブルインターネット」事務局の藤田智弥氏による活動報告だ。
同事務局は2002年3月に行なった調査で「CATVインターネットへの認知は高いものの、ブロードバンド=ADSLという風潮になりつつあり、CATVインターネットがブロードバンドであるとの認識がなされていない」との結果を得たことから、認知を高めるために結成されたもの。専用サイトを設置し、「エキサイト」などポータルサイトを通じた告知を行なうほか、各地のCATV局などと連携して、「CATV=ブロードバンド」という認識を高めるための活動を展開していた。
活動では、参加したCATV局が70局を突破、また専用サイトが占いコンテンツ「ミャーミャー占い」などで人気を得て、月間100万PVを得るなど、順調に進んできていた。しかし、今年2月に再び調査を行なったところ、1年前に比べて“CATVインターネット=ブロードバンド”という認知がさらに減っているという結果が出たという。2002年には光接続が注目されたことが背景にあるというが、同事務局にとっては不本意な結果。藤田氏は「CATVインターネットを巡る環境は厳しく、全国のCATV事業者がまとまって戦う必要がある」と呼びかけた。
ブロードバンドLOVESケーブルインターネット事務局の藤田氏 | “ブロードバンド=ADSL”と捉える人が8割を超えるという調査結果 |
(2003/3/11)
[Reported by aoki-m@impress.co.jp]