【業界動向】
出会い系サイト規制法案が閣議決定
ISPへの責務に関する条項など削除
■URL
http://www.npa.go.jp/
警察庁のとりまとめた「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律(いわゆる『出会い系サイト規制法案』)」が14日、閣議決定した。
同法案については、趣旨については賛同するものの、1)出会い系サイトの定義があいまい、2)被害防止のための努力義務を盛り込むことはプロバイダーに負担となる、3)通信の秘密の保障に抵触する恐れがある──などの意見が、通信業界団体などから寄せられていた。今回閣議決定した法案では、ここで指摘されていた内容を含む条項のうち、2つの条項が削除されたかたちとなった。
具体的には、児童による出会い系サイトの利用を防止するための技術開発や導入を努力義務とした第11条と、公安委員会が出会い系サイトに是正措置を命ずる際に、プロバイダーに対して必要な情報を提供するよう求めることができるとした第13条である。上記の2)や3)の意見に対応する部分と言えるだろう。
ただし、出会い系サイトの定義は依然としてあいまいなままであり、今後、同法を運用するにあたっては、警察庁と通信業界が協力しながらガイドラインの策定に取り組む必要がありそうだ。
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(2003/3/14)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]
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