【セキュリティ】
米Cloudmarkが新種の迷惑メールを発見、対応した対策ソフトベータ版をリリース
■URL
http://www.cloudmark.com/company/press/release/2003-03-20.php
P2Pネットワークを使って人々の協力のもとに迷惑メールを排除するシステムを開発している米Cloudmarkは20日、これまでの迷惑メール対策ソフトをすり抜ける新種の迷惑メールを発見し、これに対する対策を施した対策ソフトのベータ版をリリースしたことを発表した。
CloudmarkのSpamNetは、Microsoft Outlookのアドインソフトで、迷惑メールを除去する機能のほかに、すり抜けてきた迷惑メールを他のユーザーと共有するデータベースに通知する機能を持つ。現在Windows 2000/XPに対応したベータ版がリリースされており、日本語のOutlook環境にもインストール可能だ。
今回Cloudmarkが発見したのは、ランダムな文字列と画像リンクを併用した新手の迷惑メールで「ScrambleSpam」と名付けられている。このScrambleSpamは、コンテンツの90%が全くランダムな文字列であるため、通常の迷惑メール対策フィルターのパターンマッチングで除去できない。また、画像を併用することによってフィルターをすり抜けている。Cloudmarkは、プレスリリースのなかでこのScrambleSpamのサンプルイメージ画像を掲載した。
Cloudmarkは、このScrambleSpamを発見して以来より解析を進め、この種の迷惑メールを除去するための新技術を搭載した「SpamNet beta 9」をリリースした。このリリースでは、Office2003 Beta 2に対応しただけでなく、間違って迷惑メールと認定されてしまったメールの指定を解除するボタンも装備している。このベータ版は無償で利用できるが、リリースバージョンが1.0からは有料になる予定だという。
(2003/3/24)
[Reported by 青木大我 (taiga@scientist.com)]
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