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三菱電機、従来の140倍の「誤り訂正技術」で10Gbpsの通信速度を実現

■URL
http://www.mitsubishielectric.co.jp/

 三菱電機株式会社は、新たに開発した光通信システムの「誤り訂正技術」を用いて、10Gbpsの通信速度による動作実証を実現した。米アトランタで3月28日まで開催中の光ファイバー技術に関する国際会議「OFC2003」で発表する。

 光通信システムでは、ネットワークの長距離化・大容量化に伴なって伝送する情報1ビット当たりの光パワーが減少するために、受信側に正しく情報が伝わらない「ビット誤り」が増加する。この損失を防ぐため、伝送したい情報ビットに送信側で付加情報をつけ、その情報をもとに受信側でビット誤りを訂正する「誤り訂正技術」が用いられている。

 三菱電機では、この誤り訂正技術の性能を大幅に向上。全情報ビット中、最大2%のビット誤りまで訂正できる技術を開発した。これは従来に比べて140倍のビット誤りを訂正できるものだという。従来は比較的低速な無線システム用に使われていた「ターボ符号」を、独自の符号処理方式によって高速化することで、この数値を実現。これによって、光ファイバー回線を新たに張り替えずに伝送容量を3倍に拡大したり、また伝送可能距離を約1.4倍に延長することが可能になるという。

 三菱電機では、この技術が海底ケーブルや陸上波長多重伝送システムなどの長距離大容量光通信システムへ応用することを見込んでおり、2004年度の実用化を目指して商用光通信機器に搭載するための開発を進める方向だ。

(2003/3/27)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]

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