【セキュリティ】
IPAやシマンテックなど、3月度のウイルスランキングを発表
■URL
http://www.ipa.go.jp/security/txt/2003/04outline.html
http://www.symantec.co.jp/
http://www.nai.com/japan/
情報処理振興事業協会(IPA)や株式会社シマンテック、日本ネットワークアソシエイツ株式会社(以下、NAC)は、3月のウイルス被害状況を発表した。3者ともウイルス「Klez」が引き続き1位となっている。
IPAに寄せられた3月のウイルスの届出総数は1,187件で、2月の1,052件と比較して微増となっている。内訳は、Klezが1位で490件、2位がSobigの111件、3位がBugbearの61件と続いており、届出総数のうち約半数がKlezであることがわかる。IPAは、この中でもKlezやRedlof、Deloder、Lovgateのような“ファイル共有を利用して感染を広げるウイルス”に対して特に警告している。このようなウイルスは、メールの受信やWeb閲覧などの行為がなくても感染が広がるため、危険度が高い。そのため、IPAでは無用な共有設定がされていないか見直すよう呼びかけている。
シマンテックの3月度ランキングでは、1位Klezで394件、2位IRC Trojanで173件、3位Redlofで169件となった。シマンテックのウイルス情報解析者は、ウイルス「Deloder」の被害が拡大した1カ月だったと分析している。また、Deloderの被害が広がった要因としは、アクセス制限のされていない共有設定やアクセス制限をしていてもパスワードが貧弱なものがネットワーク上に多く存在し、そこを狙われたためだという。そのほかには、被害数が少ないものの、Gandaなどイラク戦争に便乗したウイルスへの警戒を呼びかけた。
NACのランキングでは、Klezが1位で299件、Fortnightが2位で165件、Redlofが3位で150件だった。NACでは、今月注目のウイルスとしてLovgateの亜種を挙げた。その要因といて、亜種の発生の早さ、ウイルス対策ベンダーが定義ファイルを提供した後に発生する、新たに出現する亜種が既存の定義ファイルで発見できない、という3点から「ウイルス作成者の明らかな意図が垣間見える」と指摘した。
◎関連記事
■Slammer報道でセキュリティ認識が高まり、被害数が減少~IPA調査
(2003/4/3)
[Reported by otsu-j@impress.co.jp]
|