【業界動向】
米で初のナノテクノロジーコンソーシアム開設
■URL
http://www.njnano.org/
米国で初という、ナノテクノロジーの開発と商業化の橋渡しをするためのコンソーシアム、New Jersey Nanotechnology Consortium(NJNC)が公式に設置された。IT、バイオなどと並んで国際的にも注目される技術分野であるナノテクノロジーは、大学、産業界、官公庁などがこぞって開発に参画しているが、その協調は米国でも進んでいるとは言い難い状況にある。そこで今回、産業界、大学、政府などで開発が進むナノテクの商業化を効率よく促進するための場としてコンソーシアムが設置されることになった。コンソーシアムは、以前ベル研究所があったMurray Hillに設置される。
一口にナノテクノロジーといっても、薬学、バイオ医学、電子材料、光学、航空工学、防衛関係、エネルギー、半導体業界など、その応用範囲は多岐にわたる。従って、ナノテクノロジーの可能性は計り知れず、向こう10~15年で1兆ドル産業になるとの予測もある。その産業規模の達成のためにも、学際領域や既存の業界の枠を越えた協同が必須となる。
コンソーシアムは、初年度となる2003年度、ニュージャージー州から補助金として200万ドルの支援を受ける予定だ。というのも、コンソーシアムの仕掛け人がニュージャージー州の商務長官であるWilliam D. Watleyだからだ。すでに、6件の案件を受注し、ナノテクノロジー関連技術のマーケティングに向けて事業を進展させているという。
(2003/4/4)
[Reported by Gana Hiyoshi]
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