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米Neoteris、SSLベースのリモートアクセス製品日本語版を発売

■URL
http://www.neoteris.com/

Neoteris社長兼CEO
Kittu Kolluri氏

 米カリフォルニア州に本社のあるNeoterisは4月7日より、企業向けリモートアクセス製品「Neoteris Accessファミリー」の日本語対応版を発売する。遠隔地のネットワークへ、SSLベースのリモート接続を行なうための製品で、クライアントPC側に専用ソフトウェアを要さないなど、トータルの導入コストを抑えられることが特徴。今回は、同社のKittu Kolluri社長兼CEOが来日し、製品の詳細や販売展開について語った。

 Neoteris Accessは、ファイアウォールと各種サービス用のサーバーの間に構築する。導入に当たって各サーバーの設定を調整する必要がなく、基本的には443番のポートを外部向けに開放するだけだという。また、既にVPNを構築しているネットワーク内にNeoteris Accessを追加構築し、併用するといった柔軟な運用も可能で、実際にそのように利用中のユーザーも多いとのことだ。

 Neoteris Accessの特徴は、クライアントユーザーが実際にリモートアクセスする際に、Webブラウザーのみでアクセスが可能な点だ。リモートアクセスの手段として一般的になりつつあるVPNの使用時には、接続専用のソフトウェアが必要になる場合も多いが、Neoteris AccessではPCにブラウザーさえ搭載されていれば、基本的に接続できる。認証の方法についても、ユーザーIDやパスワードをフォームから入力する方式のほかに、各企業が運用している既存のシステムを流用することが可能だ。従って、漫画喫茶などに設置されている不特定多数を対象にしたPCからでも、セキュアに社内ネットワークへのアクセスができるという。

 製品は接続ユーザー数別に複数のパッケージが用意されており、50~150名まで同時接続が可能な「Neoteris Access 1000」、100~1,000名までの「Neoteris Access 3000」、250~2,500名の「Neoteris Access 5000」の3種類がある。販売は代理店やシステム構築業者を通じて行なう。参考販売価格は250万円より。

■コスト面で自信あり


左から「Neoteris Access 1000」、「Neoteris Access 3000」、「Neoteris Access 5000」

 同製品を開発したNeoterisは、Netscape共同創業者の1人であるJim Clark氏などからの出資を受け、2000年5月に創業。2001年11月に製品出荷を開始した新しい会社だ。CEOのKolluri氏はシリコン・グラフィックス在籍後、ヘルスケア関係ビジネスの創立職務を経て、現在の役職に就いている。

 Neoteris Accessは、Neoterisの提唱する「Instant Virtual Extranet(以下、IVE)」という概念を実現するためのものだ。Kolluri氏は、これまでのリモ-トアクセス技術と比較して、IVEの位置付けについて以下のように語っている。

「これまではダイヤルアップやISDNによる1対1の接続が利用されてきた。これらは安全で品質は高いが、コストが非常にかかる。ここ数年、VPNによって、インターネット経由でも安全な通信が可能になったが、設備などの点で高価なことに変わりはなかった。IVEはこれらをより推し進め、安全でより安価な機能を実現するたものだ」

 なお、IVEを支える基幹技術は、Kolluri氏の解説によると「ダイナミックコンテンツ変換」と呼ばれる技術。「ファイアウォールと各サーバーの間に置かれたIVEは、2重のプロキシとして機能する。つまり、クライアントに対してはサーバープロキシ、サーバーに対してはクライアントプロキシ的に動作する」。Kolluri氏は、この動作を日本語を英語、英語を日本語に翻訳する通訳の仕事に例えていた。

 また、Kolluri氏が絶対的な自信を見せるのがコスト面だ。例示した比較によると、ダイヤルアップ設備を用意した場合は、1ユーザーあたりのコストが70ドルなのに対し、VPNで54ドル、そしてIVEであれば25ドルと、1/3程度にまで圧縮できるという。「サポートなどを含めたトータルのコスト面でも自信があります」(Kolluri氏)

■今後の展開「国内シェア30%を目指す」


 具体的な販売展開では、まず大企業を中心に代理店を通じた販売戦略をとり、ISPやホットスポット事業者、通信事業者などについても平行して営業を図っていく。代理店も現在2社程度だが、これもさらに増やしていく計画だ。またKolluri氏は「日本国内ではシステム構築業者経由の販売も比重が大きいことは承知しており、取り扱いの拡大に向けて交渉も行なっていく」と語っている。

 記者側からの「日本国内ではVPNが普及しているが、IVEはそれに食い込める余地があるか」との問いについては、「たしかにVPNの人気は高い。ただし企業ユーザーの要望を100%を満たしているとは思えない。またVPN導入済み企業で、ユーザーの約20%しかVPNを利用していないというレポートもある。残る80%のユーザーに対して強みが発揮できるだろう。そして、このアプライアンスの最大の強みである“エンドユーザーがインストール作業などを必要としない”を全面に打ち出して訴求していく」と力強く答えた。

 Kolluri氏は具体的な販売目標として、「1年以内に日本国内シェア30%の獲得を目指す。またNeoteris全体の売り上げのうち、約10%を日本国内販売分で達成したい」という。なお、2003年の第2四半期中には、日本支社の設立を目指しており、日本語版の発売を業績拡大の契機としたい考えだ。

(2003/4/7)

[Reported by 森田秀一]

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