【FWA】
半径約50km、最大70Mbpsの無線規格を非営利団体WiMAXが推進■URL IEEE802.16規格を推進するための非営利団体WiMAXに、Intel、Nokia、Fujitsu Microelectronics Americaど重要な通信機器企業が加盟し、802.16標準規格に基づく無線ブロードバンドネットワークを推進していく方針で一致していることが明らかになった。WiMAXは2002年4月以来活動しているが、重要企業が多数加盟したことで今後の活動に注目が集まりそうだ。 WiMAXはIEEE802.11規格を推進して普及させることに成功したWi-Fi Allianceと同じアプローチを取り、IEEE802.16規格を採用している機器の相互運用性テストを定義して運用テストを行なったり、WiMAX認定ラベルを作成してそのブランドを推進していくことを目標としている。 IEEE 802.16a規格は、IEEEで2003年1月に発表された。802.16a規格は、2GHzから11GHzの周波数帯で通信するワイヤレスメトロポリタンエリアネットワーク(無線MAN)技術で、この技術によって各地に点在するホットスポットをインターネットに接続したり、ブロードバンドのラストマイルとしても利用できるという。802.16a規格では直線視野がなくても半径約50km圏内で基地局と通信可能で、転送速度は最大70Mbps。単純計算すると、T1回線を60本敷設したのと同等の帯域が得られ、一般家庭では何百ものDSL回線に相当する帯域が得られることになる。 WiMAXの取り組みについてIEEE802.16部会会長のRoger Marks氏は「標準化は必要不可欠だが、市場に受け入れられるためには標準化だけでは十分とは言えない。WiMAXは目に見える相互運用性の確保や配備コストなどの障害を解決し、市場に受け入れられるようにするための一歩を踏み出した」と述べ、この試みを高く評価した。 現在WiMAXにはAirspan Networks、 Alvarion Ltd.、 Aperto Networks、 Ensemble Communications Inc.、 Fujitsu Microelectronics America、 Intel Corporation、 Nokia、 OFDM Forum、 Proxim Corporation、Wi-LAN Incの10組織が加盟している。 (2003/4/9) [Reported by 青木 大我 (taiga@scientist.com)] |
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