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【レポート】

VoIP推進協議会、IP電話サービスの相互接続に関するガイドライン

■URL
http://www.telesa.or.jp/010guideline/030418_IPphone_connect_guide_w.doc
http://www.telesa.or.jp/voip/
http://www.ntt-east.co.jp/info-st/mutial/jointech/

 VoIP推進協議会は、IP電話サービスの相互接続に関するガイドラインを策定、4月18日に同社で説明会を実施した。

 このガイドラインは、VoIP推進協議会 品質WG(ワーキンググループ)内に設置された「ネットワーク相互接続SWG」によって策定されたもの。VoIP推進協議会ではすでにIP電話の申請手続きなどに関するガイドラインを策定しているが、相互接続に関してもガイドラインの希望が多く寄せられたために今回の策定に至ったという。

 このガイドラインでは、IP電話サービスを新規に提供する場合において、一般加入回線網(PSTN)および他事業者のIP電話サービス網と接続するために考慮しておくべき課題についてとりまとめがなされている。ただし、IP電話サービスはサービス事例が少ないなどの理由から、VoIP推進協議会ではこのガイドラインを入門編と位置付け、「目安として活用されることを意図して作成したもの」との認識で利用するように注意を促している。

 IP電話サービスの相互接続構成についてVoIP推進協議会は、自らがPSTN網に接続する「直接接続」、PSTN網を提供している、もしくはPSTN網と接続しているIP電話サービスに接続する「間接接続」、他事業者が提供するIP電話サービスを再販という3方式を定義。それぞれの方式について相互接続、サービスの2通りに分けて説明を行なっている。

 このうち直接接続については、NTT東日本および西日本との接続を想定した説明がなされている。内容に関してはNTT東西とのヒアリングも実施した上でNTT東西の接続約款を抜粋、機器の構成例や接続場所の選定、手続きや初期コストなどがまとめられている。加えてNTT東西が公開している情報も紹介されており、PSTN網へ通話する場合のコストやNTT東が千葉・幕張に用意する機器の接続試験用テストベッドなどを紹介している。

VoIP推進協議会 大庭雅敦品質WG主査

 一方、間接接続や再販方式に関しては、すでに自らがIP電話サービスを提供している第一種および第二種電気通信事業者を対象に行なったアンケート結果に基づいてとりまとめが行なわれているが、ほとんどの事項が相互接続先の事業者との個別に協議する必要があるとし、明確な内容は定められていない。また、料金の清算方法についても、PSTN網では技術的仕様として「事業者間料金清算方式」がとりまとめられているのに対し、IP電話では技術的な取りまとめがないために、こちらも個別の折衝が必要になるとしている。ただし、これについてはビジネス的側面があるために明らかにできない内容が多く含まれるためで、決して事業者が消極的な訳ではないという。VoIP推進協議会の大庭雅敦品質WG主査は、「(事業者からは)個別に相談があれば積極的に話を進めるという声もある」という実情を明らかにした。

 今回の説明会は50名の定員が2日で満席となり、当日は70名以上が説明会に参加、IP電話に対する関心の高さが伺えるものだった。VoIP推進協議会では、6~7月にもIP電話に関する説明会の実施を予定しているという。

NTT東西のPSTN網へ接続する場合のネットワーク形態
(ガイドラインより抜粋)

(2003/4/21)

[Reported by 甲斐祐樹]

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