【サービス】
米Anonymizer、内部告発者を保護する匿名Webソリューションサービスを開始
■URL
http://www.sectips.com/
米Anonymizerは29日、企業が内部告発者から情報を得やすいようにするため、どこからでも匿名で情報を書き込むことができる企業向けのWebソリューションサービス「SECtips」を開始したと発表した。Anonymizerは匿名技術を使ってインターネット上のプライバシー保護やセキュリティソリューションなどのサービスを提供している。
Anonymizerによると、Enronの不正会計事件などを背景に米国で成立したSarbanes-Oxley法により、最近では企業のCEOやCFOなどの責任者に対する法的な責任と罰則が強化されているという。特に記録を破棄したり、詐欺行為の認定や報告過誤に対しては厳罰が処せられるだけでなく、内部告発者に適切な保護を提供する義務も盛り込まれている。こうしたことから、同社の匿名Webソリューションには需要があるとしている。
SECtipsを利用した企業は、10分ほどでその企業向けの内部告発サイトをセットアップできる。企業の担当者がSECtipsのWebサイトで必要事項をフォームに記入すると、自動的に企業名を含めたサイトがSECtips内に生成され、その企業の従業員向けのパスワードが提供される。企業の担当者はこのサイトの存在とアクセスするためのパスワードを従業員に知らせるだけで作業は完了する。内部告発を行なう人はこのサイトを訪れ、提供されたパスワードを入力し、フォームに告発内容を入力するだけで完全に匿名なメールが企業の担当者に送信される。この際、内部告発者がどこからサイトにアクセスしたかといった情報は、企業側はもとよりAnonymizerにすらわからない仕組みだ。
このサービスの料金は1,000ドルからで、企業の規模によって変わる。またオプションサービスとして英語以外の言語のサポートや、内部告発内容の暗号化バックアップ、内部告発者と匿名性を保ちながら通信するための仕組みもある。
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(2003/4/30)
[Reported by 青木大我 (taiga@scientist.com) ]
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