【業界動向】
80%が迷惑メール。米MSN Hotmailが迷惑メール対策を強化
■URL
http://www.microsoft.com/presspass/press/2003/may03/05-08SayonaraPR.asp
米MicrosoftのサービスMSN Hotmailは8日、迷惑メールを防止するために機能強化を行なったことを発表した。MicrosoftによるとMSNのサーバーに一日に届くメールの80%、24億通は迷惑メールであり、顧客に深刻な影響を及ぼしていることも明らかになった。
今回Hotmailに施された対策により、メールの中に含まれている画像は送信者が受信者のアドレス帳に含まれていない限り自動的には表示されないようになった。この画像はメッセージ全文を読み込んだあと手動で表示することはもちろん可能だ。
こうした措置が取られたのは迷惑メール業者の手口として「Web Beacon」画像をメールに含める手法が一般的になってきたからだ。この画像が開かれると迷惑メール送信者はそのメールアカウントが使われていることを知ることができ、より効果的に迷惑メールを送信できるようになる。そのためこの措置により迷惑メール送信者の活動を妨害できる。
またもう1つの措置は2002年12月頃に導入された、MSN Hotmailのアカウントをコンピュータが自動的に取得できないようにする方法だ。これは登録手続きの途中で一部が破損した文字や数字の画像を表示し、それをフォームに入力することで人間が登録手続きを行なっていることを証明するものだ。自動的にアカウントの登録作業を行なうプログラムはこの種の画像を識別できないため、人間と区別できる。この仕組みが導入された12月以来、自動登録しようとする試みは20%も減少したとされる。
Microsoftは最近迷惑メール対策大手Brightmail社のメールフィルタリングサービスを導入しただけでなく、America OnlineとYahooと共に迷惑メールに対して共同で戦うために提携したことを明らかにしたばかりだ。これについてMSNのグループプロダクトマネジャーLisa Gurry氏は「迷惑メールはもはや顧客やオンライン業界にとって単に不便であるといったものではなく、人々が個人的なメールを読むことを難しくし生産性を減少させる主要な問題となった」とこの問題を解決する重要性を主張した。
◎関連記事
■対迷惑メールの法廷闘争を支援するためのファンドをSpamcon Foundationが設立
(2003/5/9)
[Reported by 青木大我 (taiga@scientist.com) ]
|