【業界動向】
~「驚くようなスピードが年末から来年に登場する」と孫氏ソフトバンク、Yahoo! BBの次の高速サービスは24Mbps■URL
ソフトバンクは、都内で2002年度決算説明会を開催した。その席で、代表取締役社長の孫正義氏が、Yahoo! BBの次のサービスは24Mbpsであることを明らかにしたほか、同社のブロードバンド事業の損益分岐点を6月に超える見込みであることを発表した。 同社の2002年度の売上は4,068億円、営業損益919億円、経常損益は1,098億円、当期損益は999億円となり、売上で15億円の増加、損益は112億円拡大した。ブロードバンド事業では、332億円を売り上げ、営業損益は922億円を計上した。 Yahoo! BBの次の通信速度については、孫氏が記者の質問に答える中で、次のサービスの速度について「24Mbps」と漏らしたもの。孫氏は、24Mbpsの利用料については、現在の12Mbpsサービスよりも高くなるとしたものの「極端に上がるものではない」と発言、通信速度の増加について「みんな聞いたら驚くようなスピードが年末から来年に登場する」と語った。 ブロードバンド事業の収支については、Yahoo! BBの無料キャンペーン期間を終えて実際に料金を支払っている課金ユーザーが200万を超える6月には、顧客獲得費用を除けば損益分岐点を超えて黒字化するとの見込みを発表した。また、レンタルでユーザーに提供するモデムの資産を“証券化”と似た形で流動化し、第1弾としてモデム60万個分、190億円の調達も行なうという。 また、現在の状況として、1ユーザーあたりの顧客獲得費用は3.7万円かかり、その内訳は営業インセンティブや営業直接費に2.3万円、無料キャンペーン費用や初期設定費に1.4万円かかっていることを発表。また、実際に街頭で申し込みを行なっても、無料キャンペーンを超えて課金ユーザーになる比率は60~70%台にとどまっていることなどが明らかにされた。 なお、今後の見通しについては、2003年度末に400万ユーザーを獲得する目標を挙げた。孫氏は現在の増加状況では十分達成できる数値と自信を示し、ADSLの高速化をはじめ、BBケーブルTVの秋から年末にかけての全国展開、そのほかの新サービスなどで1ユーザーあたりの支払い額も増加していくとした。 ◎関連記事 (2003/5/9) [Reported by 正田拓也] |
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