【ソフトウェア】
「WinZip 9.0β」が公開~ZIPファイルのAES暗号化機能をサポート
■URL
http://www.winzip.com/betawz.cgi
http://www.winzip.com/whatsnew90.htm
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「WinZip 9.0」パブリックベータ版を解説しているサイト
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WinZip Computingは10日、「WinZip 9.0」パブリックベータ版を公開したと発表した。この新バージョンでは、米国政府に採用されたAES暗号化機能を搭載しており、ZIPファイルのセキュリティを大幅に高めている。
WinZip 9.0は、128bitと256ビット鍵のAES暗号をサポートしているため、これまでのZIP2.0暗号よりも強力な暗号機能を利用できる。AESは2001年に米国のNISTから米国の暗号標準規格であるAdvanced Encryption Standard(AES)として認定されたものであるだけに、安全性に対する評価が十分になされている暗号だ。
WinZipでAES暗号を使うのためにはこれまでと同様に、暗号の強度とパスワードを指定するだけだ。しかし、AESで暗号化されたZIPファイルを開くためには、互換性のあるユーティリティーを使用しなければならず、現時点でそれはWinZip 9.0しかない。そのため、WinZipはAES暗号化されたZIPファイルに関する完全な仕様を公開しており、ZIPファイルユーティリティー開発者にこのフォーマットをサポートするよう呼び掛けている。
WinZip 9.0のその他の改良点としては、64bit拡張フォーマットをサポートしたことにより、ZIPファイルに含まれるファイル数やファイルサイズに実質的制限が無くなった点や、圧縮率が以前のバージョンより向上したことなどがある。
今回のWinZip 9.0パブリックベータ版は、現在のところ英語版のみの公開であり、英語版のWinZipの登録ユーザーは今年末にWinZip 9.0が正式リリースされたときに無料でアップグレードできる。
(2003/5/13)
[Reported by 青木大我 (taiga@scientist.com)]
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