【イベントレポート】
空港などを中心に設置が増えている公共型インターネット端末■URL 携帯電話のネット機能やサービスが普及し、ホットスポットも徐々に増加してきていることで、外出先でのネット環境にも不自由することがなくなりつつあるが、その一方で、公衆電話感覚で利用できる据え置き型のインターネット端末が求められるシチュエーションも確実に存在するようだ。東京ビッグサイトで21日に開幕したイベント「駅・まちづくりフェア2003」(社団法人日本経営協会主催)に出展されている東洋電子工業の公共型インターネット端末「@Station」が、設置スポットを増やしている。 @Stationは、コイン投入口に100円玉を入れると、規定の時間だけインターネットが利用できるという端末。ただし中身は特別なものではなく、ベースはWindowsパソコンで、液晶ディスプレイ一体型の市販のデスクトップパソコンそのままの外観のモデルもある。キーボードとマウスも通常と同じだ。Webブラウザーも、インターフェイスこそ独自デザインだが、Inetnet Explorerのエンジンを使用。また、設置スポットのオーナーのメンテナンスやサポートの手間を省くため、フリーズした際の自動復旧機能や手動の再起動ボタンは追加されているものの、Windowsパソコンと同じ感覚でWebブラウジングできるようになっている。 現在、@Stationは国内に600台ほどの設置実績があるが、空港やホテルへの設置が目立つ点が特徴だ。一部の地域で他の企業が同様の端末を展開しているものの、特に国内の空港においては独占的なシェアを確保しているという。「携帯でメールを打てる日本人と違って、外国人はキーボードが必要」ということで、外国人の旅行客や航空会社のクルーの利用率が高いらしい。現在はコイン投入後に表示されるポータルページで英語や韓国語ページを用意しているが、近く、中国語や韓国語のOSを搭載したモデルも投入する予定だ。 さらに@Stationでは、非接触型ICカードを利用した電子マネー「Edy」への対応も決まっている。空港への設置実績を背景に、まずは6月にも、全日空のマイレージサービスとの連携サービスを開始する。全日空ではマイルをEdyに変換するサービスを6月に開始する予定だが、これに合わせて、空港などの@StationにEdyのカードリーダーを追加。ANAマイレージクラブカードなどで利用料を支払えるようにする。さらには、Edyと同じくソニーの非接触型ICカード「FeliCa」を採用している鉄道会社などとの連携も見込んでいるとしており、JR駅への導入も検討に入っているという。 なお、同フェアは23日まで開催されており、入場は無料。行政サービスのIT化のためのソリューションや活用事例などを紹介する「自治体総合フェア2003」も同時開催されている。
◎関連記事 (2003/5/21) [Reported by nagasawa@impress.co.jp] |
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