【実験】
非営利サーチエンジン「Wondir」が公開ベータテストを実施
■URL
http://www.wondir.org/
非営利サーチエンジンサービスを提供する目的で設立されたWondir Foundationが、サーチエンジン「Wondir」のテストを行なっている。20日には、多数の利用者を集めて公開ベータテストが行なわれ、利用者の入力する質問がティッカーに次々と表示された。
Wondirが他のサーチエンジンと異なるのは、検索結果にコンピュータが自動的に収集した情報だけでなく、質問できる実在の人物のリストやFAQなどを表示し、利用者の質問にできる限り答えを提供できるようにするための“一種のコミュニティー”を構築することにある。このことについて「Wondirはリアルタイムコミュニケーションによって実現するユニバーサルサーチエンジンとユニバーサル掲示板である。Wondirは検索とコミュニティーを統合する」と説明している。
検索結果には、Wondirの趣旨に協力しているさまざまな専門家が表示され、ワンクリックで、その人物宛にメールを送るフォームが現れる。Wondir Foundationにはボランティアとして、世界中の政府組織、図書館、大学、非営利組織関係者が多数在籍しており、こうした人々は自分の時間を利用して他の人々を助けることに熱心だと考えている。Wondirはこうした人々の知識と能力を、その知識を必要とする人々と結びつけることでコミュニティーを構築しようとしている。
Wondirは現在のところ英語のみのサービスだ。ただ、Wondirはこの財団への経済的な支援を求めているだけでなく、技術的な面での開発を手助けしてくれる個人や組織、さらにWondirユーザーの質問に答える意欲を持つボランティアも探しているため、将来的に日本人のボランティアが活躍すれば日本語のサービスの提供も可能になるかも知れない。
(2003/5/21)
[Reported by 青木大我 (taiga@scientist.com)]
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