【業界動向】
人間の判断とフィルタリングを融合した迷惑メール対策サービス
■URL
http://aliencamel.com/press/acrelease01 (英文)
http://aliencamel.com/ (英文)
豪インターネット企業Aliencamelは26日、迷惑メール対策に新しい工夫を凝らしたメールサービスを開始したと発表。これまで迷惑メール対策に利用されてきたさまざまな技術と人間の判断とを融合したユニークなものだという。
Aliencamelが開発した「Pending Email Advisory」技術は、差出人だけでは迷惑メールかどうか判断できなかったメールを「Pending Email」フォルダにまず収める。このフォルダのメールは800のパラメータに基づいて精査され、迷惑メールかどうか判定を下してから、利用者に最終的な判断を求めるアドバイザリーメールを送信する。このメールはHTML形式になっており、差出人を信頼できる送信者として認めるか、それとも迷惑メールと断定するかの判断をクリックひとつで決められる。この段階で利用者が迷惑メールに指定した場合、その送信者からのメールは二度と受け取らずに済む。
これまで様々な迷惑メール対策サービスが世に出ているが、迷惑メール対策プラグインなどのフィルタリングの方法の場合、必要なメールまでフィルタリングされているのに気がつかなかったりする危険があった。ブラックリストとホワイトリストに基づく方法も、新しいアドレスからの迷惑メールには対処できない。最近流行のいったん送信者に返答を求める「チャレンジレスポンス」による方法は煩雑なため、必要なメールが受信できなくなる不便さが指摘されている。AliencamelのPending Email Advisoryテクノロジーはこれらの方法の様々な利点を取り入れたものといえそうだ。
AliencamelのサービスはHTML形式のメールが受信できるメーラーなら利用でき、15MBの容量が提供される。料金は6カ月で15.99ドル、5日間の試用が可能だ。なお、Aliencamelのサービスはメールの国際的標準規格に基づいて設計しているとしているが、サービス内容はすべて英語で提供されているので注意が必要だ。
(2003/5/27)
[Reported by 青木大我 (taiga@scientist.com)]
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