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【新製品】

住友電気工業、同一回線でISDNとの重畳が可能なVDSLシステムを開発

■URL
http://www.sei.co.jp/ (住友電工)
http://www.eblo-ti.com/exe/tao_regist/ (平成15年度通信・放送機構研究発表会)

 住友電気工業は、ITU-T勧告G.993.1で規定されている周波数プランに準拠した「4バンドVDSL」システムを開発した。理想的な伝送路環境で下り最大50Mbps/上り最大30Mbpsを実現する一方、ADSLやISDNとの共存も実現する。

 G.993.1では、VDSLで使用する138kHz~12MHzの周波数帯を4つに分割。138kHz~3.75MHzおよび5.2MHz~8.5MHzを下りに、3.75MHz~5.2MHzおよび8.5MHz~12MHzを上り用に割り当てる周波数プランが示されている。また、下り用の一部となる1.1MHz以下の周波数帯については、隣接するADSLとの干渉を低減するため、送信電力を削減するオプションも規定されている。

 住友電工では、4バンドVDSLシステムの実験機を開発し、隣接するADSLやISDNとの影響を測定した。すると、VDSLの下限である138kHzから使用しても、ISDNの伝送可能距離に与える影響はほとんど問題ない程度だったという。一方、ADSLの接続距離については、138kHzから使用した際に大幅に低下。この結果から、VDSLの使用する周波数帯の下限を640kHz程度に引き上げるのが妥当としている。

 さらに、640kHzを下限に設定することで、スプリッターを利用してISDNを同一回線に重畳できることも確認された。VDSLの下り信号で若干速度の低下が出たものの、VDSLの実用距離である300m以下では、ISDNからの影響による速度低下は下り/上りともほとんどなかったという。一方、ISDNの伝送可能距離についても、VDSLからの影響による低下はほとんどなかった。

 住友電工では、4バンドVDSLシステムを近く製品化する考えだが、従来から提供しているITU-T非標準のS-DMT方式や2バンド方式のVDSL製品についても引き続き提供していくとしている。非標準方式のVDSLは、すでに市場に多く出回っているため安価であるとともに、12MHz以上の周波数帯を使うことでより高速な環境を構築できる製品もあるという。これに対して、4バンドVDSLシステムは、ADSLやISDNなど既存回線との干渉が抑制されているのが強み。非標準方式のVDSLシステムについては引き続きビルデベロッパーなどからの需要がある一方で、4バンドVDSLシステムは、FTTBとの組み合わせにより既存集合住宅などでブロードバンドサービス拡大を狙う通信キャリアに需要が見込まれそうだ。

S-DMT方式の宅内モデム(上)と4バンドVDSLの宅内モデム(下2つ)。4バンドシステムは、既存製品と比べて2割程度高い価格になるという。目安としては、ADSLモデムの3倍程度の価格で提供できるとしている 建物内でよく利用されているという“安物”の電話ケーブルを使った400mの距離での通信速度。下りが50Mbps以上、上りが30Mbps以上出ていることがわかる。ただしこれはVDSLが1回線のみで、他回線からの干渉もない伝送路環境での数値だ

 この4バンドVDSLシステムは、通信・放送機構の委託研究である「我が国に適したVDSL方式の開発」として、住友電工が2001年度から2年間にわたって取り組んでいたもの。27、28日の2日間、東京都内で開催されている「平成15年度通信・放送機構研究発表会」の会場で展示されている。

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(2003/5/27)

[Reported by nagasawa@impress.co.jp]

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