【業界動向】
仏近郊鉄道RATP、無線LANプロジェクト開始
■URL
http://newsroom.cisco.com/dlls/prod_052603.html (英文)
パリでメトロとともに市内交通を担うパリ市交通公団(RATP)は、米Ciscoの技術を利用して、無線LANのホットスポットをパリ市内に設置する計画を発表した。Ciscoは、WiFi(無線の信頼性)試験を、RATPの駅を中心に設置されたLAN接続点で行なう。この試行実験はWIXOS(Wi-Fi eXtensible aux Opirateurs de Services)という名称が付けられており、成功すれば、欧州大陸でも屈指の大都市で無線LAN環境が整うことになる。
パリはメトロを始め、市内交通網が世界でも一二を争うほど発達している。市内には駅数が400もあり、計算すると、駅間距離は平均で550メートルにしかならないという。パリの面積は、山手線内の面積に匹敵するとされており、その数から駅が相当密集していることがわかる。RATPは、ネット子会社としてTelciti社を持つが、同社はすでに光ファイバ網を4万km持っており、このネットワーク網を利用してWiFiネットワークを構築するという。
今回のプロジェクトには、仏大手ISPである、Bouygues Telecom、T-Online's Club Internet、TELE2、TLC MobilおよびWIFI Spotといった企業が参画を表明。最初は、北駅からオルレアン門までのバス路線38に沿う区間でパイロット実験を行なうという。RATPは子会社にNaxosという通信技術を扱う企業を持っており、同社がCiscoと協力して今回WiFi技術のパリへの導入を担う。
(2003/5/28)
[Reported by Gana Hiyoshi]
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