～サービス拒否やIISの異常終了、クロスサイトスクリプティングが起こる可能性
IIS4.0～5.1に4種類のセキュリティホール、深刻度は“重要”
■URL
http://www.microsoft.com/japan/technet/security/bulletin/MS03-018ov.asp
マイクロソフト株式会社は29日、「Internet Information Server/Services（IIS） 4.0/5.0/5.1」に4種類のセキュリティホールがあると発表し、これらの修正プログラムを含むIISの累積的修正プログラムの提供を開始した。
今回新たに発表したセキュリティホールは、以下の4種類。
- エラーメッセージに存在するクロスサイトスクリプティング（CSS）脆弱性
- リクエスト処理の脆弱性を悪用してバッファオーバーラン攻撃が可能な問題
- 特定のASPファイルへのリクエストで発生するサービス拒否の脆弱性
- 過度に長いWebDAVリクエストで発生するサービス拒否の脆弱性
1は、リダイレクトされたことを表示するエラーメッセージにCSSの脆弱性が存在するというもの。2では、サーバー側インクルードファイルへのリクエスト処理の脆弱性を悪用し、バッファオーバーラン攻撃が行なわれる可能性があるほか、任意のコードをIIS上で実行できる。
3では、Webクライアントに戻すヘッダを作成する際にメモリのリクエスト処理に存在する脆弱性を悪用し、サービス拒否が行なわれる可能性がある。4は、過度に長いWebDAVリクエストが渡された場合に、エラー状態の処理に問題があり、IIS が異常終了させられるというもの。この問題は、IISに異常なWebDAVリクエストを送信するだけで発生する可能性が高いので、危険度が高い。
セキュリティホールの深刻度は、1が最も低い“注意”、2と3が“警告”、4が“重要”とされている。また、影響を受けるバージョンは、1がIIS4.0（Windows NT4.0）/5.0（Windows 2000）/5.1（Windows XP）、2はIIS5.0、3はIIS4.0/5.0、4はIIS5.0/5.1となっており、IIS 6.0（Windows 2003 Server）は影響を受けないとされている。
これらのセキュリティホールを解決するためには、IISの累積的修正プログラム（MS03-018）を適用すればよい。この累積的修正プログラムには、IIS4.0/5.0向けにはService Pack（SP）6a/2以降のすべての修正プログラムが含まれているほか、IIS5.1向けには過去に公開されたすべての修正プログラムが含まれている。累積的修正プログラムは、同社Webサイト上からダウンロードできるほか、Windows Updateからも入手可能となっている。なお、この累積的修正プログラムは、アンインストールすることができる。
(2003/5/29)
[Reported by otsu-j@impress.co.jp]