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【連載】検索エンジンの裏側 第10回 Yahoo!のOverture買収で浮上した3つの疑問

【レポート】

SEOはWebマーケティングの一形態に過ぎない
〜イージャパン株式会社

■URL
http://www.ejapaninc.com/

イージャパン株式会社
林 典明SEOセールスステラジスト

 2002年頃からSEO(Search Engine Optimization)というキーワードが取り上げられるようになった。日本語に訳せば「検索エンジン最適化」となる。米国では1996年頃から始まったビジネスだが、簡単に言えば、自分のWebサイトをYahoo!JAPANやGoogleといったサーチエンジンで検索されやすくなるように最適化するものだ。今回は、日本のSEOの草分け的存在であるイージャパン株式会社の林典明SEOセールスステラジストに、SEOとは何なのかを伺った。

 イージャパンの設立は2000年。元々MSNでWebマスター業務や技術担当をしていた人間が起業した。同社では、XMLベースのサイト構築・コンテンツ管理ソフトの「Portal Manager」、既存のWebデザインを変更せずに検索エンジンに最適化された静的なWebサイトを構築する「Access Magnet Plus」といった製品や、総合的なコンサルティングを行なう「Access Magnet」を2002年から提供している。

 Googleなどのロボット型検索エンジンは、商品データベースや顧客データベースからユーザーにあわせて自動的にWebサイトを構築する「動的なサイト」が苦手だ。また、フレームによって区切られたサイトも的確な検索結果として表示しにくい。林氏は、「SEOとは文字通り、いかに検索ロボットが読みやすいWebサイトを構築できるかということです」と語る。動的なものを静的なものに置き換えるだけで、最低でもPVが50%増、ショッピングサイトならば、売上2倍程度が見込めるという。

●SEOの具体的な施策


 イージャパンの場合、コンサルティングは6カ月という期間をかけて行なわれる。具体的には、まずアクセスログによる初期診断を行ない、サイトの状態を確認することから始める。例えば、対象となるWebサイトのPV、ビジター数、どこの検索エンジンからユーザーが来ているのか、どんなキーワードによって検索されているのか、また検索キーワードの種類や分布などをチェックする。

 SEOは、基本的にはGoogleなどのロボット型の検索エンジン対策だ。だが、日本で最も利用されている検索エンジンといえば、やはりYahoo!JAPANを抜きに考えることはできない。Yahoo!JAPANの場合、最終的には検索キーワードがGoogleに引き継がれる。しかし、従来のディレクトリに登録されている情報のほうがより優先的に表示されるため、ディレクトリサービスに登録した紹介文にも注意を払う必要があるということだ。

 林氏は、コンサルティングの最初の部分が一番難しい作業だと語る。一口でSEOといっても、Webサイトの種類により「どうなれば、SEOの“効果”となりえるのか」というコンセンサスをとらなくてはならないからだ。つまり、単純にPVが増えればいいのか、それともショッピングサイトなどの売上が増えることが“効果”なのかといった具合だ。

 顧客との打ち合わせの結果、新たなページを作成してもらうこともあるという。林氏は、「例えば、紙媒体のカタログには掲載されているのに、なぜかWeb媒体に載せられていない情報があるんですよ。それは、Webを管理する部署が社長直属だったり、事業部ごとにそれぞれ勝手にWebを作っていたり、理由はさまざまです。まず、なぜWebサイトを公開するのかという考え方を確認したり説得する作業に時間がかかります」と語る。さらに、「SEOの作業工程は、将来的にはWebデザイナーの必須技能として一般化されてくると思います。我々は今までのコンサルティングで培ってきたノウハウがビジネスとしての強みになると思います」と予測する。

 初期診断の次のステップとしては、キーワードの策定や配置、HTMLの書き方指導などを行なう。林氏は、「検索エンジンの使命は、“いい”検索結果をユーザーに返すことです。だから、検索エンジン企業は彼らが思うところの“いい”検索結果を出すためのアルゴリズムを開発します。我々は、その癖に合わせて最適化を施すわけです」と語る。具体的には、キーワードをHTMLのタイトル部分に入れるべきか、それともメタタグで記述するほうがいいのか、もしくはリンクされているほうがいいのかなどを複数の検索エンジンで最も効率よく検索されるように配置する。

 また、HTMLの記述に関してはW3Cが提唱する論理タグで正しく記述されているかどうかに注意を払うという。さらに、画像イメージでコンテンツを紹介するWebサイトが多いが、「ロボットはイメージを読むのが苦手(林氏)」なことを考慮して、テキストでの表示を心がける。

 サイト内の動線を考えることも重要だ。かつてはトップページから目的のページまでの動線を考えるのが一般的だったが、「ユーザーが、検索エンジン経由で直接目的のページに入ってくることを考えれば、むしろ各ページからトップページに戻れるかどうか、同階層の他のページにジャンプできるかなどのほうが重要だと思います」と林氏は分析する。

 次のステップとして林氏は、外部リンクの強化を挙げる。Googleは、多くのサイトからリンクされているWebサイトをより“いい”Webサイトと認識する。そこで、人海戦術でリンク依頼をして回るのだ。

 ここまででSEOの施策はほぼ終了となる。検索ロボットは早くても1カ月、通常2カ月程度の巡回周期があるので、SEOを施した翌日から検索結果に反映されるということはない。そのため、6カ月程度の期間をかけて、アクセスログとにらめっこをしながら、検索エンジンからのトラフィック数や検索キーワードの増減をチェックすることになる。

●SEOで上位表示保障はできない


 SEOというと、「お金を支払うことで、あるキーワードで検索した結果が、検索エンジンの一番上に表示されるようになる」という誤解がある。もちろん、検索結果の上位に表示されるための最適化を施すのであるが、林氏は「ある1つのキーワードだけが上位に表示されてもあまり意味はない。その特定のキーワードを使う人だけしか恩恵にあずかれないからだ」と語る。

 例えば、「レンタカー」というキーワードだけならば1番上に表示されるが、「レンタカー、沖縄」で検索すると1番になれないような場合だ。この場合、検索しているユーザーは、「沖縄でレンタカーを借りたい」と思っているからこそ、キーワードを2つ指定するのだ。イージャパンでは、検索に利用されるキーワードの種類を増やし、あらかじめ検索エンジン側に伝えておくことで、潜在的なユーザーのリーチを増やすことがSEOの本質と捕らえている。林氏は、「大きいカテゴリーだけで結果が表示されたとしても、サイトの中にある資源を有効に活用しているとはいえない」という。

 また、「ターゲットにあった広告を出すというのは、インターネットにかかわらずマーケティングの中で難しい。検索エンジンを使う人というのは、間違いなくその検索ワードに関する情報を必要としている人なのでそれを逃がしてしまうのはもったいない」と、SEOはあくまでもマーケティングの一手法だと分析する。さらに林氏は、「SEOは、万能じゃありません。特定のキーワードの上位表示保障はできないと思います」ともいう。

 検索エンジン側でも、あらたな広告の方法として、キーワードに対してより多くのお金を支払ったクライアントのサイトを検索結果の上位に表示するサービスを始めている。このようなキーワード広告というビジネスとSEOは競合しないのだろうか。

 林氏は笑いながら「SEOが検索エンジンの敵になることはない」と語る。「キーワード広告などは、あくまでもユーザーの使い方次第だし、共存できるビジネスだと思っています。例えば、キャンペーンなどの旬を狙ったプロモーションをする場合、イージャパンでもアドワーズ広告などを利用することを提案しています」とのことだ。ロボットの巡回にはタイムラグがあるので、定番的なページにはSEOを、テンポラリーなページではキーワード広告を使うといった住み分けが可能なのだ。

 最後に林氏は、「SEOはあくまでもWebマーケティングの一環です。将来的には、Webデザインの1パーツとして組み込まれていくでしょう。SEOは、検索エンジンの敵にはならないと思います。検索エンジンが嫌うのはページに関係ないようなキーワードを羅列して上位に表示させるようなスパム的なやり方です。イージャパンでは、検索エンジン側にちょっとでも怪しいと思われるようなことは、一切やらないです」と語った。

(2003/5/29)

[Reported by okada-d@impress.co.jp]

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