【業界動向】
新情報セキュリティ技術研究会、電磁波悪用防止のガイドライン作成へ
■URL
http://www.j-netcom.co.jp/ist/press_release030606.html
民間団体の「新情報セキュリティ技術研究会」は、電磁波セキュリティガイドラインの概要を公開した。情報機器から発生する電磁波の悪用防止を目的としている。
パソコンなどのIT機器では、VCCI(情報処理装置等電波障害自主規制協議会)の規定に基づき、不要な電磁波を外部に放出しない規制が行なわれている。しかし、規制値を守っている状態でも、規制数値未満の微量な電磁波が意図せずに漏れている場合が多い。特殊な装置を用いれば、こうした微量な電磁波からIT機器の情報を傍受したり、また意図的に特殊な電磁波を発生して、IT機器を誤動作させることも可能という。
民間企業41社からなる新情報セキュリティ技術研究会では、情報セキュリティ対策の充実が求められる現在、こうした電磁波悪用の防止でも対策が必要だと判断。電磁波による情報の漏洩、電磁波の侵入によるセキュリティ上の問題を改善するためのガイドラインをとりまとめることにした。
電磁波セキュリティガイドラインは、IT機器から漏洩する情報を含有した電磁波を安全なレベルまで減衰させること、また攻撃者が発生する侵入電磁波を安全なレベルまで減衰させることを目的に、具体的な対策方法などをまとめるものとなる。IT機器や建屋、距離確保といったカテゴリーに分けて、対策を実施する際に必要な試験方法、具体的な漏洩電磁波の数値、建築工事設計基準などをとりまとめる方向。現在はドラフトの段階で、項目などのみ公表しており、細かい数値を含めたガイドライン全体の完成は、平成15年度中を目標としている。
(2003/6/9)
[Reported by aoki-m@impress.co.jp]
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