【ハードウェア】
東京エレクトロン、XML処理専用のハードウェアアクセラレータを国内販売■URL
東京エレクトロンは11日、米DataPower社のXMLアクセラレータなど、XML専用のネットワーキング製品2機種を同日より国内で販売すると発表した。従来はアプリケーションサーバー上のソフトウェアで行なっていたXMLデータの変換処理などを専用のハードウェアで行なうもので、この分野では国内市場初の製品になるという。 販売するのは、「XA35 XML Accelerator」(販売予定価格980万円)と「XS40 XML Security Gateway」(同1,820万円)。XA35は、DataPowerが独自に開発したXML処理技術「XG3」を採用しており、スタイルシートに記述された処理を直接バイナリコードにコンパイルすることで高速処理を実現している。既存のアプリケーションサーバーのプロキシーとして追加することで、XMLのリクエストだけを処理する仕組みだ。 XS40は、フィルタリングや暗号化、署名、データ検証などWebサービスに必要なセキュリティ機能をゲートウェイで提供する製品。従来はアプリケーションサーバー側で個別に作り込む必要があったXMLのセキュリティ機能を集約できるため、セキュリティ機能の導入や運用のコストや手間を劇的に削減できるとしている。 XA3は、すでに英国/アイルランドの投資家向けサイト「HEMSCOTT」などで導入実績があり、企業情報をXSLTで変換してカスタムレポートを生成するサービスでは、1件あたりの処理時間がApacheベースのソフトウェア「Xalan」よりも20倍以上高速化されたとしている。 米IDCの調査によれば、2007年のWebサービス市場は152億ドルになると予測されているが、内訳はサービスが50%、ハードウェアが28%、ソフトウェアが22%。東京エレクトロンでは、今後Webサービスの普及によりサーバーへの負荷が増大することで、ハードウェアによるXML処理の高速化ニーズが高まると判断。DataPowerの製品を国内市場に投入することにした。金融、証券、サプライチェーンなどのECシステム、大規模ポータルサイトにおける株式情報や動的コンテンツの提供などを対象にこれらの製品を販売し、2003年度末までに3億円の売上を見込んでいる。 (2003/6/11) [Reported by nagasawa@impress.co.jp] |
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