【業界動向】
イタリア警察、史上最大の1億ユーロ規模の違法コピー摘発
■URL
http://www.bsa.org/ireland/press/newsreleases/2003-06-16.1658.phtml(英文)
イタリア金融警察当局Guardia di Finanzaは、総額でおよそ1億1800万ユーロ(約160億円)規模のネット上での違法コピー行為を摘発し、181人を逮捕したことを明らかにした。調査対象は実に1万0,300人で、イタリアで全国規模の摘発が行なわれた模様だ。
違法コピーは、ソフトウェアの他、音楽、映像など、あらゆるコンテンツに関し、著作権で守られるべき内容はほぼ網羅している。摘発には、適正コピー使用を訴えるBusiness Software Alliance(BSA)が協力。音楽については、Federation Against Music Piracy(FPM)が協力したという。
BSAによれば、西欧地域で違法コピー率が高いのがイタリアで、実に47%が違法コピーと言われている。この成績の悪い国の一斉取締は、BSAも大歓迎といったところ。
捜査は、ミラノにある技術武装部隊が中心となって行なわれた。まず、疑わしいとされる人物を、過去6カ月間にわたり30の地方にわたって調査し、9万5,000人の電子メールアドレスが調査された。調査となったネット市場は、現在年商で20億ユーロ規模になるという。
捜査の結果、ソフトウェア、音楽、映像のコピーした媒体、パソコン、ドライブ、ビデオ録画機などが押収され、その数は数千に上ったという。Adobe、Apple、Autodesk、Macromedia、Microsoft、Symantecなど大手ソフトウェア会社製品が軒並みターゲットとなっていた。アーティストでは、マドンナとロビー・ウイリアムズが中心だったという。
違法コピーの媒介手段は、電子メール。12のWebサイトと28の電子メールアカウントがモニターされ、2カ所のWebサイトが摘発された。BSAでは、今後も違法コピー捜査には全面的に、特に、技術面での協力を続けていくとしている。
(2003/6/18)
[Reported by Gana Hiyoshi]
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