【標準化】
EthernetのRJ45ジャックが世界共通の電源に~IEEEが「802.3af-2003」を承認
■URL
http://grouper.ieee.org/groups/802/3/af/ (英文)
http://www.powerdsine.com/news/prs/pr_230603_IEEE_8023af.html (英文)
Ethernetケーブルを使って電源を供給する「Power over Ethernet(PoE)」技術が6月12日、「IEEE802.3af-2003」標準規格としてIEEE Standard Boardにより承認され、7月11日までに発行されることになった。この規格はすべてのIT機器が必要とする電源環境に大きな変革をもたらすと期待されている。
この分野で先駆的な役割を果たしている米PowerDsine社は、1999年の802.3ワーキンググループ結成以来PoEの標準化作業に参加しており、これまでにPoEを使用した数百ものVoIP電話や無線LANアクセスポイント、セキュリティカメラなどの互換性テストを行なってきた。
この新しい標準規格のもたらす多大な影響について、802.3タスクフォース議長のSteve Carlson氏は、「802.3af標準規格は世界で初めて電源の共通規格を提供することになる。10年後には、Ethernetポートが電源を供給していなかったことを誰も覚えていないだろう」とコメントした。
またPowerDsineのビジネス開発/戦略プランニング担当副社長のAmir Lehr氏は、「ノートPCなどの機器がより省電力化して、PoEが多くの企業のIT環境の中で標準規格として受け入れられると、ビジネスパーソンは旅行するときに何種類もの電源プラグを持ち歩く必要がなくなるだろう。代わりに、RJ45ジャックが万国共通の電源プラグとなる。今後5年間のうちに企業のネットワークデバイスのうち75%以上がEthernetケーブルを通して電源を供給されるようになると、私は自信を持って言える」と述べ、今後のビジネスやモバイル環境に与える影響を予見した。
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(2003/6/24)
[Reported by 青木大我 (taiga@scientist.com)]
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