【調査】
「インターネット白書2003」で見るインターネットの現在(1)
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「インターネット白書2003」7月2日発売、5,800円(税別)。発行:インプレス |
今年で8回目となるインターネット白書2003(以下、白書)が7月2日刊行される。日本のインターネットの普及状況や、個人の利用実態、企業での利用実態、海外の普及状況の4部で構成され、調査データのダウンロードサービスも発売に合わせて開始される。INTERNET Watchでは5回にわたって、白書の内容をご紹介する。
白書によれば、2003年2月時点の日本のインターネット人口は前年同月比22.20%増の5,645万3,000人となった。2003年12月時点の予想では6,124万人に達するものと予想される。職場・学校のみや携帯電話・PHSのみからの利用層も含め、世帯内に1人でもインターネット利用者がいる「世帯浸透率」は73%、自宅にインターネット接続環境(携帯電話・PHSを除く)がある「世帯普及率」は48.4%となった(有効回答数4万1,530)。また、インターネット利用家庭の39.3%がブロードバンドで接続されている。2002年2月から2003年2月までのブロードバンド環境の増加率は260.4%だ。これらの利用人口および普及率については、電話調査による回答をもとにしている。
●Yahoo! BBがブロードバンド市場を牽引
利用実態については、PCからインターネット接続しているユーザーを対象としてWebで行なわれたアンケート調査をもとにまとめられた。
通信回線とISPの概要調査(有効回答数5,547)によれば、接続方法ではADSL/xDSLが62.1%と他を圧倒し、次いでCATV接続と携帯電話が同率(15.8%)で並ぶ。FTTHは4.9%にとどまっている。回線選びの条件は、2人に1人が「常時接続の中で価格が安かったから(50.5%)」を挙げている。ADSLサービス事業者別のシェアは、NTTが31.0%、ヤフーが30.5%、イーアクセスが12.8%、アッカ・ネットワークスが9.3%という結果になった。一方、コース別のシェアではヤフー12Mが16.3%でトップ、次いでヤフー8M(14.2%)、フレッツADSL8M11.4%とヤフーが強さを発揮した。
契約しているISPの調査ではYahoo! BBが19.2%で首位となり、昨年1位だった@niftyは2位(15.4%)に後退した。ISP選択の基準は「料金が安いか」が63.9%、「つながりやすいか」が27.7%、「ADSL/xDSL対応か」が21.4%となった。また、最も重視した情報源としては「友人・知人・家族の情報」が19.8%、「インターネットのWeb情報・投稿サイト」が17.4%となり、口コミ情報を重視していることがわかった。ISPの付加サービスでは、ウイルスチェックが34.2%と最も評価されており、次いでIP電話(15.4%)、Webメール(14.4%)、メール接続アカウント数(13.9%)となった。
(2003/7/1)
[Reported by okada-d@impress.co.jp]