【業界動向】
欧州議会、ソフトウェア特許認可判断延期
■URL
http://www2.europarl.eu.int/omk/sipade2?PUBREF=-//EP//TEXT+PRESS+DN-20030701-1+0+DOC+XML+V0//EN&LEVEL=2&NAV=S(英文)
欧州議会は、6月30日に開催された会議でソフトウェア特許についての法制化について投票する予定だったが、これを延期した。延期は少なくとも9月までとなっており、日米ではすでに認められているソフトウェア特許についての判断の大詰めがなかなかできずにいる欧州の状況が浮き彫りになった形だ。
欧州特許条約では、コンピュータプログラムは明文で特許の対象外であることが示されている。しかし、米国を中心とした外国からのソフトウェア関連特許の出願攻勢に対して、ソフトウェアは別の形態で実質的に特許化できるようになっていると言われている。
しかし、米国でのワンクリック特許など、成立すれば影響が甚大なソフトウェア関連技術も多く、欧州の多くの国はソフトウェア関連特許を明文で認めることに難色を示しているといわれている。実際2年ほど前にも対象外であるという項目を削除する改正案が提案されたが、ロビイストの圧力で消えたといういきさつもある。
日本でもプログラムが明文で特許の対象とされるようになった現在、欧州としても苦渋の決断を迫られる日が近そうだ。
(2003/7/3)
[Reported by Gana Hiyoshi]
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