【事業計画】
~携帯電話事業者とWISPの関係は?
携帯電話大手の英mmO2が無線LAN課金にExcilanを採用
■URL
http://www.excilan.com/news/index.cfm?check=58&type=2
http://www.mmo2.com/docs/media/pr_030701b.html
携帯電話事業大手の英mmO2が無線LAN接続サービスを英国で今年後半に開始する計画を明らかにした。mmO2はすでにアイルランドで無線LAN接続サービスを提供しており、最終的には英国、アイルランド、ドイツと合わせて欧州の1,000カ所で無線LANを使えるようにする予定だ。
この計画を実現するため、mmO2はルクセンブルクのExcilan社と提携することを発表した。Excilanのサービスはさまざまな場所のホットスポットを利用する際に、携帯電話から指定された番号にかけるだけで、無線LAN接続料金を携帯電話料金として請求できるようにするものだ。
mmO2が無線LAN事業に参入する目的は、欧州を旅行するビジネスパーソンに欧州のどこでも高速モバイルデータ接続サービスを提供することにあり、そのために携帯電話、無線LAN、GPRS、将来的には第3世代携帯電話サービスまでも導入したい考えだ。Excilanのサービスはこのビジネスモデルに合致したことになる。
Excilanの無線LAN課金サービスは、現在欧州の携帯電話事業者5社がすでに採用を決めており、今回これに1,800万人の加入者を持つmmO2が参加したことになる。
携帯電話事業者とWireless ISP(WISP)との関係についてExcilanのCEOであるLodewijk Cornelis氏は「これは誰が市場のアグリゲーションに成功するかどうかという問題だ。我々は携帯電話事業者が利用者数を確保した上で、同時にWISPを通して無線LAN接続サービスを提供できるようにしている。従って、携帯電話事業者はWISPを競争相手としてではなくパートナーとして見るようになり、WISPを買収したり合併したりする必要がなくなる。正直なところ私個人としては無線LAN接続サービスを携帯電話事業者から買おうが他の誰から買おうが、あまり気にならない」と説明し、今後も携帯電話事業者のビジネスモデル実現のために提携を目指していく考えを明らかにした。
(2003/7/3)
[Reported by 青木大我 (taiga@scientist.com)]
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