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無線LANの周波数割り当てで欧米が調整

■URL
http://www.itu.int/ITU-R/conferences/wrc/wrc-03/index.asp (英文)
http://www.itu.int/newsroom/press_releases/2003/19.html (発表資料、英文)

 先月9日から今月4日までスイスのジュネーブで開催されていた国際電気通信連合(ITU)の世界無線通信会議(WRC)において検討されていた無線LANの拡大使用周波数について、欧州連合(EU)と米国政府の間でぎりぎりの調整で決着したことがわかった。同会議では、無線LANに対する周波数の割り当て拡大などとともに、飛行機内でのネット利用の周波数設定も決まったばかり。欧州と米国では新周波数帯域で既存の施設とかち合っていたことから、どのように調整されるかが注目されていた。

 新たに決まった2つの周波数帯域は、5,150MHzから5,350MHzまでと、5,470MHzから5,725MHzまで。合計で455MHz分もの帯域が今回開放されることになり、無線LANの円滑な運営が可能になることが期待される。

 争点となった帯域に関して見ると、欧州では従来5,470MHzから5,725MHzまでが認可されていた。一方、米国では5,150MHzから5,350MHzまでの帯域に加え、5,725MHzから5,825MHzまでの帯域が許可されていた。帯域の不一致に加え、EU加盟国の一部からは無線LAN技術の利用による既存の施設への影響を懸念する声もあったようだ。これらの妥協点として、欧州と米国とが双方譲り合うかたちとなって決着した模様だ。

 今回の周波数拡大は、各国国内における関連法令の改正を経て、2004年後半にも実用化される見通し。

(2003/7/7)

[Reported by Gana Hiyoshi]

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