【著作権】
独、8月から新著作権法施行。音楽関係者には朗報
■URL
http://www.ifpi.de/news/news-298.htm(独文)
ドイツでは8月から著作権改正が予定されているが、音楽家や映像関係者にとっては目が離せない改正となっている。世界第三の経済大国であり、知的財産でも注目される国だけに、その改正にはドイツ国内だけでなく、国外の著作権者にとっても重要な改正となりそうだ。
まず改正の大きな目玉は、コピー保護システムの解除が禁止されることだ。コピー保護解除機能を持つ、機器やソフトウェアの製造、販売、頒布や広告など種々の行為が禁止の対象となる。このような直接的なコピー保護解除に関する行為に加え、これを幇助する行為もまた処罰の対象となる。例えば、コピー保護の解除技術についての解説を特集した雑誌もまた処罰の対象となり得るという。
また、不法なソースに由来する複製物は、永遠に合法な複製物とはなり得ない。最近ネット上でも盛んなオークションや交換サーバーなどで交換または購入した場合でも、違法な複製物の場合、あくまでも違法となる。従って、ファイルシェアリングサービスなどを利用して不法な複製物を提示しておくのも禁止の対象となる。
最後に最も注目すべき点として、インターネット上の音楽配信に関して著作権の保護が可能となる制度が導入される点が挙げられる。音楽家、映像著作者、芸術家などの著作者は今後、例えば、オンデマンドサービスを許可または禁止する権利を取得することになる。従って、オンデマンドで音楽配信サービスなどを提供しようと思う場合は、その著作物について著作者の許可を取る必要がある。このような権利はこれまで、ドイツの著作権法では明示されていなかったものであり、画期的だとされている。
また11月からは、コピー保護を合法的に行なっていることを明示して表示することが義務付けられる。この義務化も、著作権者の保護の強化を促進するものとして期待されている。
(2003/7/17)
[Reported by Gana Hiyoshi]
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