公開されたNetscape CommunicatorのソースコードのWindows版をWindows NT上でビルドしてみた。必要となるのは「Microsoft Visual C++」のバージョン4.2以上と、「GNU Tools for Windows」のcp.exeとrm.exe。その他のビルドに関する詳細については上記のWWWページを参考にしてほしい。なお、この作業には数十分の時間がかかるほか、環境によってはビルドできない場合もあるので注意が必要だ。
できあがった「mozilla.exe」をダブルクリックすると、「Mozilla Navigator & Composer 5.0」と記された起動ウィンドウが立ち上がる。その後、Navigatorウィンドウが開き、従来のようなインターフェイスが目に入ってくる。
Navigator 4.0との違いは、ウィンドウの左端にある「Navigation Center」という小窓。Internet Explorer 4.0のように、この小窓でブックマークや巡回履歴を呼び出せるようになった。また、起動ウィンドウにある通り、HTMLの編集ができる「Composer」も利用できるが、こちらはこれといった変更点は見つからなかった。
いずれにしろ、このソースコード自体はα版に相当するもので、かなり不安定だ。また、Windows 95上ではさらに不安定で、実用的とは言い難い。
それでもソースコードが公開されていることで、BSDやApacheのように世界中のプログラマーたちが数週間のうちにこうしたバグを潰してくれるはずだ。どんな機能が追加されていくのか、それともシンプルなブラウザーにシェイプアップされていくのか、Netscapeが様々な可能性を我々に提供してくれたことは確かなようだ。
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