RealNetworks社は28日、次世代のストリーミング配信システム「RealSystem G2」の概要を発表した。
これまでRealAudioやRealVideoというストリーミングフォーマット向けの再生プレーヤーだったRealPlayerだが、W3Cが勧告案を公開しているSMIL(本誌4月13日号参照)をサポートし、G2は従来のRealSystemから大きく脱皮した。これにより、テキストデータ(RealText)や画像データ(RealPix)、AVIやMPEGといった動画データを扱うことが可能となった。ヤマハ株式会社が発表したMIDIデータ配信システム「MidLive RS」(本誌4月30日号参照)のように、MIDIやVRMLなどを、プラグインを利用する形で再生することもできる。
また、G2では「SmartStream」というテクノロジーが導入されている。これまでのシステムでは、14.4kbps、28.8kbps、ISDNといった風に、コンテンツを制作する側がそれぞれの回線速度に合わせた形のデータを幾つも用意しなければならなかった。しかし、今後はSmartStreamのおかげで、ユーザーの元には各々の回線速度に合わせたデータが配信されるので、制作者は元データを1つ用意するだけで済む。
なお、G2に対応した制作ツールやプレーヤーは5月にリリースされる見込みだ。今後、様々なフォーマットを取り込んでいくとすれば、WWWブラウザー市場を席巻する可能性も秘めている。
('98/4/30)
[Reported by yuno@impress.co.jp / Hiroyuki Et-OH]