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【オンライントレード】

マネックス証券が東証マザーズ上場を準備

■URL
http://www.monex.co.jp/

 マネックス証券は22日、株式を上場する準備にあることを明らかにした。

 実際に、上場申請したかどうかは明言を避けている。一部には8月初旬にも上場と報道されたが、時期は未定で、上場することが本格的に決定すればできるだけ早い時期を目指し、上場市場・取引所は東証マザーズになるという。マザーズに決めた理由は、相対的にインフラ面で安心感や信頼感があるためだとしている。

 現段階で、上場を踏まえて注力していることは流動性を確保すること。そのため、まずは、本年3月末に約2万株だった発行済み株式数を、株主割当増資で今月中に32万株とし、最終的には130万株まで引き上げる予定になっている。上場する際には、上場に伴ってこの130万株とは別に10万株強を新規発行する見込みで、これはマザーズやナスダック・ジャパンに上場した企業と比べかなり多い水準。

 このように株式数を多くすることで、株価が高水準になることを防ぐと同時に、流動性を高めたい意向。公募は、オンライン専業証券会社なので当然オンラインを使って個人向けに行なうが、そのやり方や割合などはまだ一切未定となっている。

 近年、株式を公開・上場した企業の多くの表示株価ならびに最低投資資金が高いのは、流通株式数、発行済み株式数が少ないということも大きな理由のひとつ。また、ボラティリティが高く株価が乱高下しやすくなるのも流通株式数が少ないことや単位株制度が大きな要因となっている。

 同証券の松本大 代表取締役社長は常々「単位株制度があるために投資資金が高くなり一般の個人投資家の投資機会が実質的に奪われている」との内容を述べてきた。単位株制度の改正が行なわれないなかで、投資家に対して投資しやすい株価形成を狙うために、現状で出来うる方策を実行しているところといえよう。

 同証券の株主は、ソニーをはじめ、IIJ、J.P.Morgan、KGI Limited、リクルート、Goldman Sachs、ヘッジファンド3社(Soros Fund management、Tudor Proprietary Trading、JWM Partners Investments)などとなっているが、各比率は依然として非公開。

 オンライン専業証券会社の上場は日本ではマネックス証券が実質的に初めてとなる見込み。以前から上場・公開を公言してきたEトレード証券は本年8月下旬を予定している。

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(2000/6/22)

[Reported by betsui@impress.co.jp]


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