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【調査結果】

日本の通信料金も欧米並みに低廉化?
~総務省が内外価格差調査~

■URL
http://www.joho.soumu.go.jp/pressrelease/japanese/sogo_tsusin/010907_4.html

 総務省は、「平成12年度電気通信サービスに係る内外価格差調査」の結果をまとめた。かねてから料金水準の高さが指摘されてきた日本の通信料金が、「競争の進展に伴い昨年の調査時点と比べ大幅に低廉化」したことで「内外価格差は相当改善され、欧米並みを実現しつつある」としている。

 同調査は、東京、ニューヨーク、ロンドン、パリ、デュッセルドルフ、ジュネーブという6カ国/6都市における通信サービス5種類(インターネット、国内電話、携帯電話、国際電話、国内専用線)を対象に実施された。

 このうち定額制インターネットサービスの料金設定を比較したものでは、ADSL、CATV、ISDNもしくはアナログ回線の3形態について比較されている。例えばADSLの月額料金を安価な順に見ていくと、パリ4,714円、東京5,750円、デュッセルドルフ5,794円、ロンドン6,204円、ニューヨーク6,294円、ジュネーブ6,414円となる。東京は料金ではパリには及ばないが、パリのサービスが500kbpsなのに対して東京のほうが1.5Mbpsと高速であることを考えれば、一概にパリのほうが安いとも言えない。

 なお、東京の料金は、フレッツ・ADSL(3,800円)とOCN ADSLアクセスフレッツプラン(1,950円)の組み合わせによるものだが、このほかに参考として、10月以降のフレッツ再値下げ後の料金5,050円やYahoo! BBの2,467円が挙げられている。Yahoo! BBの登場以降ADSL各社の料金も相次いで値下げされ、Yahoo! BBの水準に近付いていることをふまえると、東京のADSL料金は世界的に見てもかなり安価な水準に到達したと言えそうだ。

 とはいえ、この調査で比較されているのはあくまでも各都市で提供されているサービスの一つについてであり、全国の平均的な料金水準を表わす指標ではない。国内ではフレッツやヤフー、その他のADSL事業者が徐々にエリアを拡大しているとはいえ、未だにナローバンドの定額制サービスさえ提供されていない地域も残されているのが現実だ。

 総務省では、発表資料の中で「我が国が情報通信の最先端国家となることを目指し、今後とも、公正な競争を促進することにより、料金の一層の低廉化に努めていく」と述べているが、“公正な競争”だけではなかなか普及が見込めない地域を含めて、国内の平均的な料金水準をどのようにして低廉化へ導くかが課題となる。

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(2001/9/11)

[Reported by nagasawa@impress.co.jp]


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