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■URL
http://www.v6pc.jp/
http://www.softfront.co.jp/ (ソフトフロント)
15日に活動を本格化したIPv6普及・高度化推進協議会が実証実験の内容を発表した。家電のインターネット対応とモバイルが中心となるが、実際のサービスに結びつくような実験は今回が初めてだ。
IPv6ではクライアントへのグローバルアドレスの割り当てが容易になるため、IPv4よりもP2P通信がより簡単に実現できる。その特徴を生かしたアプリケーションが「IP電話」だ。今回の実験ではIP電話のIPアドレスと電話番号を管理する「電子電話帳」や、パソコンを使わずにIP電話が利用できる「IP電話機」の開発を株式会社ソフトフロントが進めている。
また、街頭でのIPv6接続の実験も進められる。MobileIPv6の実験を進めるのはノキア・ジャパンだ。無線LANは移動のために接続する基地局が変わるとアドレスも変わってまう。移動中に通信しなければ問題はないが、ストリーミングなど断続的にデータが流れる場合に問題が生じる。そのため、移動中に無線LANを使う場合はMobileIPが必要となる。MobileIPは、端末に固定したアドレス「ホームアドレス」と接続する基地局ごとに変化する「出力アドレス」の2つのアドレスを用いて、「ホームエージェント」と呼ばれる仕組みで2つのアドレスを結びつけ通信を行なう。MobileIPv6対応の無線LANアクセスポイントを、家庭やオフィス、駅や空港などに設置。特に、高速移動をする電車に基地局を設置することによってMobileIPv6の威力が発揮される。
IPv6を用いたコンテンツ配信実験として、NHKエンタープライズ21やシャープなどは、地上波デジタル放送をMPEG4にエンコーディングをしてPDAや携帯電話などのモバイル機器へ配信する。この際、IPv6のアドレスでユーザーを認識して、あらかじめ登録したプロフィールを元に配信される番組を選択できる。また、モバイル機器の位置情報を利用することにより、天気予報などの地域限定のコンテンツを配信する。
この実験の状況は、協議会のサイトで随時報告される。また、モニターの応募も掲載される予定だ。
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(2001/10/20)
[Reported by adachi@impress.co.jp]