■URL
http://www.ntt.com/release/2002NEWS/0004/0425.html
http://www.hifibe.net/
NTTコミュニケーションズ株式会社(NTTコム)は25日、IEEE802.11a/bに両方対応した公衆無線LANサービス「ホットスポット」を、5月15日から都内23区約200ヶ所で開始する。月額利用料金1,600円(インターネット接続料金込み)だが、申し込み手数料1,500円が必要。申し込みは5月8日から、支払い方法はクレジットカード決済となっている。
これは、2001年夏より「Hi-Fibe」の名称で実験されていた公衆無線LANサービスだ。プロバイダーの加入の有無、加入プロバイダーの種別に関わらず「ホットスポット」を利用したインターネット接続が可能となる。Wi-Fi認定を受けたIEEE802.11bの無線LANカードを使えば無線区間で最大11Mbps、同802.11aのカードを使えば最大36Mbpsでインターネットに接続できる。アクセスポイントからインターネットへの回線には、アッカ・ネットワークスのADSLやNTTコムのFWA(加入者無線アクセス)、FTTHなどが予定されている。
NTTコムでは、2000年より802.11aへの対応を研究しており、NTTアクセスサービスシステム研究所、ソニー、NEC、TDK、アセロス・コミュニケーションズらベンダー各社の協力を得て製品規格適合性を確認した。これにより、世界初の異機種間相互接続サービスとして「ホットスポット」を展開する。
サービスエリアは、東京23区内の飲食店やコンビニ、ホテルなどが予定されている。5月の時点で、実証実験に協力していたモスバーガー(115店舗)、コンビニエンスストア「ミニストップ」(5店舗)、プリンスホテル(6ヶ所)などの他に、ビックカメラ(5店舗)、飲食店「珈琲館」(5店舗)、ビジネスコンビニ「キンコーズ」(24店舗)、ホテルオークラなどで「ホットスポット」が利用できる。
セキュリティ面では、実証実験同様ESS-ID、WEPを採用し、インターネット接続部分では、SSLを利用した認証をかける。法人展開として、ICカードを利用した本人確認とIPsec暗号によるイントラネットアクセスが可能なサービス「セーフティパスビジネス」、VPN構築サポートを行なう「OCNビジネスパックVPN」など、NTTコムが既に提供しているサービスとの組み合わせを提案する予定だ。
NTTコムによると、「IEEE802.11aを採用した理由は、限られた資源である電波を有効利用したかったことと、広帯域での安定性」とのこと。将来的には、IPv4/v6のデュアルスタックでの展開や、他の公衆無線LANサービスを展開する企業との共存に向けた協議などを行なっていく予定だ。なお、商用サービスの開始にともなって、実証実験「Hi-Fibe」は5月12日に終了する。
NTTコムが開発したIEEE802.11a/bコンパチブルのアクセスポイント | 802.11a製品ベンダー各社の無線LANカードに対して2Mbpsの動画を同時に配信 |
モスバーガー六本木店での実際の利用シーン | 「ホットスポット」が利用できる店舗ではこのようなステッカーが表示される |
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(2002/4/25)
[Reported by okada-d@impress.co.jp]