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http://www.apple.com/quicktime/download/index.html
http://www.apple.co.jp/quicktime/download/index.html
http://www.apple.com/quicktime/products/broadcaster/
Windows版「QuickTime 6」(英語版) |
米Appleは15日、マルチメディア再生ソフトの新版「QuickTime 6」の正式版をリリースした。現在、Mac OS X v10.1.3以降、Mac OS 8.6/9、Windows 98/NT/Me/2000/XPに対応する英語版が無料公開されている。Mac OS X版では日本語版も公開されており、Mac OS 9版とWindows版の日本語版については後日公開される予定だ。
QuickTime 6の最大の特徴は、ビデオ圧縮技術の標準規格「MPEG-4」に対応したこと。Appleは2月にQuickTime 6の概要を発表していたが、MPEG-4のライセンス条件が改善されるまでリリースを延期すると説明。その後6月にパブリックプレビュー版を配布していた。今回、MPEG-4の特許ライセンス管理団体であるMPEG LAがAppleなどの業界側に歩み寄る形で、無料コンテンツや少数配布の場合にはライセンス料金を徴収しないとの条件で合意したことから、正式版の公開に踏み切ったようだ。
新版ではMPEG-4対応に加え、バッファーによる遅延をなくす「Instant-On Streaming」機能やMPEG-4オーディオ形式の「Advanced Audio Coding」(AAC)への対応、Internet Streaming Media Alliance (ISMA) 1.0」仕様準拠、新しいユーザインターフェイスの採用などを図っている。
Appleは併せて、生中継のビデオストリーミングを可能にする「QuickTime Broadcaster」の正式版も無料公開した。対応するOSはMac OS X v10.1.3以降で、英語・日本語版が用意されている。Appleはストリーミングサーバー「QuickTime Streaming Server 4」を既に公開しており、MPEG-4コンテンツのストリーミングに必要なツールが揃ったことになる。
ストリーミング市場で競合しているMicrosoftも同日、次期「Windows Media」の「Corona」について、正式名称を「Windows Media 9」にすることや、パブリックベータ版の公開日を9月4日に設定したことなどを明らかにしている。QuickTime 6は、ビデオ形式ではWindows Media 9では未対応のMPEG-4に対応していること、オーディオ形式ではMP3や現行のWindows Media Audio (WMA)よりも高品質なAACに対応していることなどを武器に、Windows Mediaにどこまで迫れるか今後に注目だ。
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(2002/7/16)
[Reported by 江藤浩幸]