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木製プログラミングロボット「PETS」、Kickstarterで出資受付開始

 株式会社for Our Kidsは6日、クラウドファンディングサイト「Kickstarter」において、プログラミング学習用ロボット「PETS」の出資受付を開始した。ゴールは3万ドルに設定されており、4月16日まで出資を受け付けている。

 PETSは、上部の穴に「コマンドブロック」を挿入することで、PCやインターネット接続なしにプログラミングが学習できる木製のロボットキット。命令が設定されたブロックを挿入してスタートボタンを押すと、挿入されたブロックに応じて、前へ進んだり右折したり、後ろを向いたり、動きを繰り返したりする。マス目の書かれたシートの上で動かし、障害物をよけながらスタートからゴールを目指す。対象年齢は3歳後半から。

Expansion Pack

 動作クロック8MHzの「ATmega328P」をマイクロコントローラーに採用。単3電池×4で5.5時間駆動する。サイズは30×21×16cm(幅×奥行×高さ)、重量531g。

 Kickstarterで出資を受付たPETSの量産は5月31日に開始され、7月末に最初の100ロットの出荷を開始。最終的には8月末に全出資者向けに出荷される予定。

 出資メニューは、基本カリキュラムと設計資料をダウンロードできる「PETS Supporter」(5ドル)、組み立て済みのPETSとコマンドブロック、ケーキ、爆弾、城などのカードと、インストラクター向けマニュアルをセットにした「Basic Pack」(119ドル)、Basic Packに近接センサーを取り付けた「Expansion Pack」(170ドル)など。

Basic Pack
Self Assy(Basic Kit)

 各パックを自身の手で組み立てられる印刷部品と組み立てマニュアルのセット「Self Assy」や、PETS向けに独自デザインを開発したいDIYメーカー向けキット「Geeks Kit」への出資も受け付けている。YouTubeには、組み立て手順を解説した15本の動画も公開されている。

 for Our Kidsでは2月にPETのプロトタイプをすでに出荷しているが、そのフィードバックによりPETSのハードウェアを最適化させ、高品質な学習ツールを低価格で提供する。また、世界展開を図るため、米国最大の教育イベント「SXSWedu Conference & Festival」への出展にあわせてKickstarterでの出資を開始したとのことだ。

 for Our Kidsでは、PETSによるワークショップもすでに国内各地で開催している。ブロックを挿した通りに動作するため学習をすぐに開始でき、教える側の学習コストも低く抑えられるとのこと。また、プログラミングに求められる「順次処理」「反復処理」「分岐処理」の3つの基礎力を体感的に身に付けられるため、ビジュアルプログラミングの前段階に向いているとしている。また、公式ウェブサイトでは、製品レンタルの受け付けも行っている。