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富士通、歩行移動しながらでも920MHz帯で自律的にメッシュネットワークを構築できるIoT向け通信機器・ゲートウェイ
2017年5月8日 14:34
富士通株式会社は、920MHz帯無線を用いてBLEセンサーからのデータを収集するIoT向けアドホック無線通信装置「FUJITSU Network Edgiot AHシリーズ」と専用ゲートウェイ「FUJITSU Network Edgiot GW1100」を5月8日より販売する。
価格(税別)は、子機の「FUJITSU Network Edgiot AH1200」が2万9000円、ゲートウェイと接続する親機「FUJITSU Network Edgiot AH1100」が3万5000円、ゲートウェイ「FUJITSU Network Edgiot GW1100」が3万8000円。
子機のAH1200は、BLE通信のセンサーやビーコンからデータを受け取り、遮蔽物を回り込む電波特性に優れ、免許も不要な920MHz帯によるマルチホップ通信(5段階で最大1.5km)により、親機のAH1100への通信を行う。時速10kmまでの低速移動にも対応する。
携帯電話回線を用いず、子機同士でメッシュ型のネットワークを構成するため、トンネルや地下などの電波環境が不安定な作業現場でも安定したデータ収集が可能な上、システム導入と通信にかかるコストを約35%削減できるという。収集データはゲートウェイを通じ、「FUJITSU Cloud Service K5 IoT Platform」のクラウド上に蓄積される。
FUJITSU Cloud Service K5 IoT Platformは、多様なセンサーデータを収集・蓄積し、アプリケーションと連携したリアルタイムなイベント処理を実行するIoT専用のプラットフォームサービス。データベースには「NoSQL-DB」を採用。バッテリー消費の少ないIoT向けの軽量プロトコル「MQTT」を標準でサポートし、各種のクエリやイベント処理を実行するAPIが提供される。
富士通によれば、工事現場やビル設備メンテナンスなどの作業現場では、BLEセンサーを用いて作業員の位置情報や生体情報、周囲の環境や設備の振動などのデータを収集し、分析結果から安全対策の強化や作業効率化を図る取り組みが加速しているという。
5月18~19日に東京国際フォーラム(東京都港区)で開催される「富士通フォーラム2017」で、システムのデモの展示が行われる。